【競泳】ロス山火事で10個の五輪メダルも焼失 元米国代表「すべてを失った」

山火事の被害が甚大だったLAの高級住宅地パシフィック・パリセーズ周辺（ロイター）

競泳の元米国代表として活躍したゲーリー・ホール・ジュニア氏は、山火事によって数々の勲章を失ってしまったようだ。

１９９６年アトランタ五輪での２冠を皮切りに、五輪で１０個のメダルを獲得。世界選手権でも６個のメダルを手にするなど、競泳界のスター選手として世界に名をとどろかせた。現在は米ロサンゼルスの高級住宅地パシフィック・パリセーズに住んでいたが、山火事で甚大な被害を受けた。

米メディア「インディペンデント」は「米国の五輪の英雄であるゲイリー・ホール・ジュニア氏は、カリフォルニアの火災で１０個のメダルを含むすべてを失ったと語った」との見出しを立てた上で「猛烈な火災で借家、獲得した五輪のメダル１０個、子供たちに水泳を教えていたプール、そして避難前に急いで荷造りした数点の私物を除く持ち物の大半が焼失した」と伝えた。

同メディアはジュニア氏がオーストラリアメディア「シドニー・モーニング・ヘラルド」に語ったコメントも紹介。「これまで見たどんな終末映画よりもひどかった、いや１０００倍ひどかった。ロサンゼルスは大混乱だった。私たちは炎に囲まれていた。車に飛び乗ると、燃えさしが降り注いでいた」と振り返ったという。

９日時点で約３８万人に避難命令・警告が出ており、被害を受けた建物は１万以上と推定されているが、一刻も早い鎮火を願うばかりだ。