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”サブスク”サービス成功のカギ〜シャンプー・ブロー通い放題の事例から

LIMO / 2019年5月23日 21時15分

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”サブスク”サービス成功のカギ〜シャンプー・ブロー通い放題の事例から

サブスクはストックビジネス強靭化の一手法

成長し続けるビジネスの仕組みである「ストックビジネス」についてお伝えしていく本シリーズ。前回は『何でもサブスクリプションビジネスにするのは間違っている(https://limo.media/articles/-/11126)』というテーマを取り上げました。続いて今回は、「サブスクリプション(サブスク)手法」の活用で成功しているストックビジネスの事例を紹介したいと思います。

シャンプー・ブローの通い放題で一気に拡大する「MEZON」

私が注目しているストックビジネス企業の一つに、「MEZON(メゾン)(https://mezon.jocy.jp/)」というサービスを運営する株式会社Jocy(ジョシー)があります。この「MEZON」は、シャンプー・ブローの通い放題をサブスク(定額サービス)で提供するものです。

この会社の面白いところは、完全なるお客様視点でまったく世になかった商品を作り上げ、人気に火が付き一気に拡大しているところですが、何より、サブスク企業が乱立するなかでサブスクが成功するためのチューニングをやり切っている点です。

同社の鈴木みずほ社長と石黒武士副社長は、サイバーエージェントグループの上司と部下として新規事業に従事していました。そのお二人が大企業を辞めて独立起業し、美容に関する新しいサービスをリリースした経緯から、今後目指していく将来構想まで、昨今注目の集まる「サブスクリプション」をキーワードに話を聞いてみました。

すると、なぜ他の会社がサブスクをやって失敗するのか、そしてこの会社は成功するのかという理由が見えてきたのです。以下に要点をまとめてみたいと思います。

MEZONが作り出した新しい需要とは?

私がMEZONに興味を抱いたのは、新しい需要を作り出したという点です。既存の商品をあたかもサブスク風にアレンジし、単なる月額で提供している会社が増えていますが、これは需要が増えるのではなく需要の先食いになるだけですので伸び悩みます。

一方でMEZONのサービスは、今まで日常的には美容院にシャンプー・ブローをしに行かなかった人が毎月平均9回も行くようになるというところが「新しい需要を作り出した」と言えるポイントです。

大事なプレゼン前など、ここぞという時にシャンプー・ブローで決めると自信が湧く。疲れて帰宅してから自分で洗髪するのではなく、帰宅途中に美容院に寄ってシャンプー・ブローをしてもらう。

シャンプー・ブローという、今までもあったはずの商品なのに提供の方法を変えることで全く新しい需要を生み出した、まさにイノベーティブな発想で生まれた新価値です。

しかし、どんなにいいサービスでもお店が少なくては意味がないということで、既存の美容院の中から高品質の美容院を選抜してネットワーク化をしています。そして多店舗で提供すれば、いつでも、どこでも通い放題ができるという価値がさらに高まります。

美容院側に生まれた新しい価値とは

このビジネスモデルが秀逸なのは、美容院側にとっても新しい価値が生まれたことです。それは、今まで来ていないお客様を呼び込むことができること。それもお金を払って広告して集客するのではなく、収入も得ながら新規のお客様が来るんですからオイシイと思いませんか?

店側もウェブ広告などの費用負担が重いという現実に悩んでいますので、広告なしで新規のお客様が来てくれるメリットは大きいものです。

さらにもう一つメリットがあります。ここがストックビジネスをより強靭にするポイントでもあります。

美容院には見習いの人もいますし、平日と土日の混雑に差もあります。シャンプー・ブローは、こうしたアイドル(空いている労働や時間のこと)を活かすことができる一石二鳥なサービスなわけです。

まとめてみましょう。

お客様には新しい価値を提供できる

お店は広告費をかけないで新規顧客獲得ができる

余った労働力(アイドル)を活かせる

MEZONというサービスは、これらを同時に実現するプラットフォームになるのです。

ストックビジネスで重要な「立ち位置」

どんなにお客様にとって良いサービスでも、お店側が継続できなければストックビジネスにはなりません。ストックビジネスは継続して利益が蓄積していくビジネスモデルですので、需要と供給との間でどこに立ち位置を見つけウィン-ウィンになるか徹底的に考え抜き、さらにサービス開始したらそこをさらに磨けるかが成否を分けるのです。

その点、MEZONはこの立ち位置の作り方が上手いといえるでしょう。

このようなストック思考で自分の事業の未来を作りたい方は「ストックビジネスアカデミー(https://otaketakahiro.com/jissen)」を覗いてみてください。そこには何らかの学びがあると思います。今回の事例もストックビジネスアカデミーのケーススタディレポートで詳しく取り上げています。ストック思考で仕事を楽しめる経営者コミュニティーを広げていきましょう。

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