はちみつ、靴下、掛け布団…昔の子育ての常識を押しつけてくる人たち
LIMO / 2019年7月1日 10時45分
はちみつ、靴下、掛け布団…昔の子育ての常識を押しつけてくる人たち
時代が変われば子育ての方法も変わってきます。当然のことながら、昔は「常識」とされていたものが、「非常識」に変化することもあるのです。しかし、なぜか頑なに「昔の常識」をすすめてくる人がいる…。
今回は、そんな人たちに困ってしまった…というママたちの体験談をご紹介します。また、実際そんな人に遭遇した際、どのような対応をするのがベストなのかを一緒に考えていきましょう。
■あなたの常識、私の非常識
まずは子育て中のママから聞いた、「こんな昔の常識をおすすめされた…」という体験談をご紹介しましょう。
「子どもが生後半年のとき、突発性発疹になったんです。そのとき高熱を出して眠っている子どもに同居中の姑が、布団を何枚もかけて…。熱がこもるからやめてください、って慌てて布団をはがしても、『たくさん汗をかかせて熱を出しきった方がいい』って不満顔。
これ以外にもいろいろあって、今は同居を解消しています」(1歳男の子のママ)
「『昔はこうやって食べものを細かくしてやったんだぞ』って言って、舅が噛み砕いたリンゴを息子にあげた!今思い出してもゾッとする…。虫歯菌がうつらないように、ホッペにキスもしないでいたのに…。一生許しません」(1歳女の子のママ)
「母が、私が子どもを抱っこするたびに『抱き癖がつく』とうるさい。一度それで大げんかになり、それ以来実家へと足が遠のいています」(生後3ヶ月男の子のママ)
「マンションに『靴下おばさん』がいます(笑)。素足の赤ちゃんを連れているママを捕まえては、『靴下はかせなさい!』って言うんです。暑い夏でも『靴下は!』って。他にも叱られたママがたくさんいるから笑い話で済ませることができるけど、私ひとりが毎日毎日言われてたら、キレちゃうかも」(生後10ヶ月男の子のママ)
中にはこんな恐ろしい体験をしたママも。
「義理実家に帰省していたときのこと。生後9ヶ月の娘に、姑がはちみつをなめさせたんです。慌てて小児科を受診、幸い何事もなかったのですが…。姑は不服そうに、『息子にもはちみつはなめさせてあげていたのに。孫に毒でも与えたかのような対応をされた』と周りに吹聴していて。夫が姑に激怒して、ことの重大さに気づいてくれたのですが、私が訴えてもダメなんだなぁ…というのは痛感しましたね」(2歳女の子のママ)
■孫可愛さだとわかっているけれど…
昔の子育ての常識や育児論を展開してくる人たちは、何もママたちを困らせようと思っているのではありません。「子ども可愛さ」からついつい自分の経験が力になれば…と思ってやってしまっていること。
わかってはいるのですが、あまりに時代遅れな育児論を押しつけられてしまうと困惑するし、それが続けばげんなりしてしまいます。
さらに、先ほどご紹介した発熱時の対応やはちみつの件は、子どもの命にかかわること。「自分が子育てしているときは何もなかったから…」という安易な考えで取り返しのつかない事態になってしまうこともじゅうぶん考えられるのです。
実の親なら「子育ての方法は昔とはずいぶん変わってきたんだよ」と正論を言うこともできますが、義理の両親や赤の他人にはっきり言うのはなかなか勇気がいるもの。
何かアドバイスされたときは、「参考にさせていただきますね」とだけ伝えてスルーする…。あまりすべてを真正面から受け止めてしまうと、ママの精神衛生上よくありません。
そう、子育てにはスルー力が大切なのです。
今、祖父母世代の人々のために、「祖父母手帳」が発行されているのをご存知ですか?
孫への関わり方を具体的に掲載しているこの手帳、お住まいの自治体に確認をして、発行しているようなら、「これ母親学級で渡されたんです。よかったら読んでみてください」と渡してみるのもいいかもしれませんね。
しかし、この「祖父母手帳」、まだまだ広く普及しているとは言い難いのが現状です。どうせなら、母子手帳と一緒に一冊ずつ配布して欲しい、と思うのはワガママなのでしょうか。
特に、初めての子育ては手探りで、ママも「これでいいのかな?」と不安に思いながら毎日頑張っています。
それを横から「これはダメ、ああしなさい」なんて口を挟まれるのはとっても不幸なことですよね。
ただ、子どもを守れるのは親だけであることは事実。間違った常識に惑わされることなく、き然とした態度を取ること。これに尽きるのかもしれません。
■今の常識が変化することも…
世の中に、絶対ということはありません。子どもたちが親になることには、今の常識が非常識に変化している可能性だってじゅうぶんに考えられるのです。
そのときに、「昔はこうした」「私たちはこうやって育ててきた」なんて昔の常識を押しつけるようなことはしないよう、柔軟な考え方を持ち続けていたいものだと痛感する次第です。
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