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日清、マルちゃん、マルタイ…即席麺メーカーの業績絶好調はどれだけ!?

LIMO / 2020年9月5日 11時0分

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日清、マルちゃん、マルタイ…即席麺メーカーの業績絶好調はどれだけ!?

自宅で手早く食べられる、安上がりな昼食の一つである即席ラーメン。コロナ禍でテレワークが増えたこの春、即席麺を手掛ける企業の業績が一気に伸びており、株価も上昇しています。

即席麺の生産・販売を手掛ける日清食品HD、東洋水産、そしてマルタイの2021年3月期第1四半期の業績からは、コロナ禍での昼食事情を垣間見ることができます。

テレワークの昼食に袋ラーメンを食べましたか?

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大による緊急事態宣言を機に、テレワークをするようになったという方も多いのではないでしょうか。また、7月以降の感染者数の再増加もあり、テレワークを維持している企業もあるようです。

在宅勤務でも当然お昼に頃には空腹になりますが、外出自粛や飲食店の営業自粛のため、自宅で簡単に昼食を食べることになります。

そんなとき、筆者の場合は袋ラーメンを外すことができませんが、皆さんの中にも袋ラーメンを作って食べた方もいらっしゃるのではないでしょうか。実際、コロナ禍では袋ラーメンが売れていたようで、筆者は近所のスーパーの袋ラーメンの棚が空になっている光景を何度か見ています。

袋ラーメンなど即席麺の製造販売を行っている日清食品HD(2897)、東洋水産(2875)などの決算はどのような状態なのでしょうか。

対前年同期比で大幅な増益となった日清食品HDと東洋水産

日清食品HDと東洋水産の2021年3月期第1四半期決算は下記の通りです。

日清食品HD

売上収益1205億6100万円(対前年同期比+14%増)

営業利益174億5200万円(同+102%増)

親会社の所有者に帰属する四半期利益120億9500万円(同+109%増)

東洋水産

売上高1043億400万円(対前年同期比+7%増)

営業利益103億7900万円(同+78%増)

親会社に帰属する四半期純利益84億円(同+76%)

日清食品HDは国際会計基準(IFRS)、東洋水産は国内会計基準という違いはあるものの、利益ベースで日清食品HDは対前年同月比+100%以上であり、東洋水産も同+70%以上。このように、即席麺を手掛ける両社は第1四半期に急速に利益を拡大しています。

両社のIR資料を見ると、日清食品HDでは日清食品(国内)の袋麺が対前年同期比+21%増で、「チキンラーメン」と「ラ王」が伸びを見せており(特に「ラ王」)、明星食品(同社も日清食品HDの子会社)では袋麺が同+43%増で「チャルメラ」が伸びています。

東洋水産はカップ麺と袋麺の内訳は開示されていないものの、即席麺事業が対前年同期比+5%増。伸びはわずかながらも、袋麺は「マルちゃん正麺シリーズ」が好調に推移しているようです。

福岡のマルタイは第1四半期の営業利益が約7倍に

また、上記の両社に比べ規模は小さいながらも、九州では知らぬ者のいない「棒ラーメン」のマルタイ(2919)※も絶好調。

同社の2021年3月期第1四半期は、売上高25億2000万円(対前年同期比+28%増)、営業利益3億8700万円(同+591%増)となり、こちらも営業利益が約7倍の大幅な増益となっています。

※福岡証券取引所

株価も上昇基調の日清食品HDと東洋水産

このように、即席麺を手掛ける企業の第1四半期はいずれも大幅な利益となりました。その好調さを背景に、日清食品HDと東洋水産はともに、株価も堅調な株価推移を見せています。

日清食品HDは2020年1月に8,000円を前後していた株価が8月には10,000円オーバーとなり、東洋水産は2020年1月には4,500円近辺だった株価が8月には6,000円を超えるまで上昇しました。

食品株は値動きが少ないことで知られていますが、両社の株価は第1四半期の大幅な利益拡大をバネに上昇しています。

日清食品ホールディングスの過去1年の株価推移

(/mwimgs/e/1/-/img_e133ee24f7155a4d1122e9ea540dc5ba130635.jpg)

拡大する(/mwimgs/e/1/-/img_e133ee24f7155a4d1122e9ea540dc5ba130635.jpg)

東洋水産の過去1年の株価推移

(/mwimgs/9/0/-/img_903dd65fe499948c11f165862365ff1e133402.jpg)

拡大する(/mwimgs/9/0/-/img_903dd65fe499948c11f165862365ff1e133402.jpg)

おわりに

フリーライターの筆者はコロナ禍以前から在宅勤務でしたが、それでも2月以降は外出の機会が減りました。そして、昼食に袋ラーメン「チャルメラ」を多く食べた結果、抽選で猫型プラレールが当選するという思わぬプレゼントを手にすることになりました。

テレワークの定着や拡大が見込まれる中、日清食品HD、東洋水産そしてマルタイは事業規模が一段上がることになるのでしょうか。今後の業績の行方と株価動向が注目されます。

【参考資料】
日清食品ホールディングス 2021年3月期 第1四半期決算短信〔IFIRS〕(連結)(https://cdn.nissin.com/gr-documents/attachments/news_posts/8783/c62a24f29403cfa2/original/20200805_JPN.pdf?1596587109&_ga=2.141317874.1758225738.1598768931-341428664.1598330942)
日清食品ホールディングス 2021年3月期 第1四半期決算報告(https://www.nissin.com/jp/ir/library/financialresults/pdf/kes_2103_1q_01.pdf)
東洋水産 2021年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)(https://www.maruchan.co.jp/ir/tanshin/documents/result_japanese2006.pdf)
東洋水産 2021年3月期 第1四半期決算参考資料(https://www.maruchan.co.jp/ir/other/documents/sanko_japanese2006.pdf)
マルタイ 2021年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)(http://www.marutai.co.jp/company/ir/pdf/20200806_1.pdf)

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