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冬ボーナスの減少幅はどのくらい? 前年比8割減の企業も

LIMO / 2020年11月26日 7時0分

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冬ボーナスの減少幅はどのくらい? 前年比8割減の企業も

師走の足音が聞こえ始めるこの時期、例年であれば冬のボーナスで何を買おうか、どこに行こうか、あれこれ楽しみに考える頃でしょう。しかし、新型コロナの影響が今なお続く今年は事情が異なるようです。調査会社各社の最新データを元に、2020年の冬のボーナス予測を見ていきます。

各社のボーナス予測は軒並み減少予想

例年、ボーナス支給時期前にリサーチ会社や経済研究所などが予測や見通しを発表しますが、今冬の予測は各社とても厳しい見立てとなっています。

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社の「2020年冬のボーナス見通し」では、民間企業の冬のボーナスの一人あたり平均支給額は34万7,806円と予測しています。この金額は、前年比の▲10.7%と大幅に減っており、リーマンショックを超える減少幅になることを予測しています。

また、株式会社第一生命経済研究所の「2020年・冬のボーナス予測」においても、民間企業の冬のボーナス支給額予測を前年比▲8.0%としています。なお、ボーナス支給自体を見送る企業も増加する見通しであることから、ボーナスの支給がない労働者も含めた平均では前年比▲11.5%と、二桁の減少になる可能性を示しています。

すでに厳しい経営状況が伝えられているJALでは、今冬のボーナスは前年比8割削減、JR東日本でも前年比3割減となることが報道されています。

各社のボーナスの減額見通しは、コロナ禍によって民間企業が受けたダメージの深刻さを、あらためてうかがい知ることができる数字になっていると言えるでしょう。

消費者調査で圧倒的No.1の使い道は?

一方、消費者視点では今冬のボーナスはどう捉えられているのでしょうか。

共通ポイントサービスの「Ponta(ポンタ)」を運営する株式会社ロイヤリティ マーケティングは、消費者の意識を調査するために定期的な「Ponta消費意識調査」を行っています。

今年9月に、20代~60代以上の男女3,000人を対象に行われた「第43回Ponta消費意識調査」では、「今年の冬のボーナスの使い道を教えてください」という問いに対して、「支給されない・わからない」と回答した割合は46.4%と過去最高になりました(2017年43.5%、2018年46.2%、2019年41.9%)。

また、使い道を回答した人の中でも、最も多かった回答は「貯金・預金」(38.0%)で、2位の「旅行(宿泊を伴うもの)」(6.9%)に大きな差をつけています。先行きの見えない不透明な現状において、いざという時のために備えておきたいという人が多いことが読み取れます。

ボーナス減で消費意欲が低下するのは致し方ないが…

ボーナスが支給されたら、本当はパーッと飲みに行ったり、旅行に行ったりしたかったのに…という方も少なくないでしょう。

ただ、新型コロナの感染者数が再び増加し始め「第三波」の襲来とも言われている現在、自身の収入が今後どうなるか分からないという懐事情では、支給されたボーナスを思うように消費するというのはなかなか難しいものです。

そのため、多くの人がボーナスを貯金や預金に回すという選択肢を取らざるを得なくなるわけですが、ボーナス支給額の減額および消費意欲の減衰は、コロナ禍に見舞われた日本経済の回復を遅らせてしまうという懸念もあります。

日本経済を回すためなどという広い視野からの動機ではなく、ボーナスが出たからちょっと豪華な夕食にする、なじみの店を応援するために訪れる…といったような、生活の中のちょっとした楽しみは忘れないようにしていきたいものですね。

おわりに

ボーナスが支給されるかどうか、そしてその金額がいくらなのかは、それぞれの家庭において非常に重要な問題です。各社のボーナス予想によると、満足のいく金額が支給される方は少なくなりそうですが、支給されたボーナスはしっかりと使い道を検討し、納得のいく使い方をしていきたいものです。

【参考】
「第43回 Ponta消費意識調査(https://www.loyalty.co.jp/storages/pdf/201029.pdf)」(株式会社ロイヤリティ マーケティング)
「2020年冬のボーナス見通し(https://www.murc.jp/wp-content/uploads/2020/11/bonus_2011.pdf)」(三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社)
「2020年・冬のボーナス予測(http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/pdf/macro/2020/shin201113.pdf)」(株式会社第一生命経済研究所)
「JALボーナス夏半減に続き冬8割減へ…コロナ影響深刻(https://www.yomiuri.co.jp/economy/20201112-OYT1T50208/)」(読売新聞)
「JR東日本、冬のボーナス3割減…民営化後で最低の2.2か月分(https://www.yomiuri.co.jp/economy/20201113-OYT1T50266/)」(読売新聞)

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