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「子どもの最終学歴を大学まで」と考える家庭の習い事・塾費用【幼稚園~中学まで】年間でいくらか

LIMO / 2022年4月15日 14時50分

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「子どもの最終学歴を大学まで」と考える家庭の習い事・塾費用【幼稚園~中学まで】年間でいくらか

結婚して、子どもが生まれた時には「元気に育ってくれれば」と思っていても、子どもの成長とともに「子どもの才能を伸ばしてあげたい」と考える方も多いでしょう。

子どもの教育に対する考え方は、家庭によってそれぞれ。夫婦間で価値観が異なる場合もあり、夫婦喧嘩の原因になったりすることもあるのではないでしょうか。大半の家庭では、マイホームのローン返済と子どもの教育費の準備を同時に進めていかなくてならず、教育に対する考え方で必要な教育資金も変わってきます。

文部科学省の「平成30年度 子供の学習費調査」では、親が望む子どもの最終学歴による調査結果があります。今回は同調査の、公立の幼稚園・小学校・中学校に通う子どもがいる保護者の調査から、子どもにかける1年間の「学校外活動費」をみていきましょう。

「勉強以外の習い事」にお金をかける幼稚園時代

まず、幼稚園の子どもがいる保護者の学校外活動費から見ていきます。

同調査によると、学校外活動費には「学習塾や自宅学習するための問題集などの補助学習費」と「スポーツや芸術系の習い事などのその他の学校外活動費」の2つがあります。

その2つを合計した学校外活動費は「子どもの最終学歴を大学までと考えている保護者」で年間10万284円。次いで、短大・高専まで5万6392円、専門学校まで4万4135円、高等学校まで2万7954円と金額に大きく差があります。

出典:文部科学省「平成30年度 子供の学習費調査」を元に筆者作成

中でも、「子どもの最終学歴を大学まで」と考えている保護者の「その他の学校外活動費」は7万2829円と、「補助学習費」の3倍近く。

幼稚園の頃は幼児教育や英会話などはありますが、どちらかと言えば、勉強以外のスイミングや体操などのスポーツ系や楽器演奏やリトミック、絵画などの芸術系の習い事の方に積極的にお金をかけているといえそうです。

小学校に上がると、一気に上がる学習費

次に、小学生の子どもがいる保護者の学校外活動費を見ていきましょう。

「子どもの最終学歴を大学まで」と考える保護者の学校外活動費は年間25万2633円と、幼稚園の子どもがいる保護者の約2.5倍になっています。

次いで「短大・高専まで」14万483円、「専門学校まで」13万5559円、「高等学校まで」9万4663円でした。

出典:文部科学省「平成30年度 子供の学習費調査」を元に筆者作成

子どもが幼稚園の保護者とは異なり、小学校の子どもの保護者は、学校外活動費のうち「補助学習費」にお金をかけるようになっています。

調査によると「子どもの最終学歴を大学までと考える保護者」は幼稚園2万7455円→小学校10万1930円になっており、一気に4倍ほどに。

一方で、「最終学歴を高等学校までと考える保護者」は、幼稚園7035円→小学校3万227円ですから、増えてはいるものの、最終学歴を大学までと考える保護者との差は約7万円もあります。

小学校に入るタイミングで通塾がスタート

小学校の6年間はのびのび過ごせる時期ではありますが、小学校に上がると、中学受験するしないにかかわらず、学習塾に通う子どもが増えます。

そして、高学年になると、中学受験をする子どもは中学受験のための進学塾に、高校受験であっても、進学校を目指す子どもも高校受験のための進学塾に通い始めます。

幼稚園と違い、小学生になると学校から帰ると宿題をしなければならず、テレビやゲームなどの誘惑がある自宅で子どもに勉強させるのは、親にとっても相当なストレスです。そのため、学習習慣をつけさせたいという理由で、学習塾を利用する家庭も少なくないかもしれません。

学習塾を利用する目的はそれぞれの家庭や子どもによって異なりますが、学年が上がって子どもの目指す進路が明確になるにつれて、通う学習塾は次第に変わっていくといえそうです。

 多くの子どもがする高校受験にある温度差

中学生の子どもがいる保護者になると、一段と学校外活動費が高くなっています。ほとんどの保護者が子どもに少なくとも高等学校は卒業して欲しいと考えていることから、高校受験はほぼ全員がすることになります。

そのため、学校外活動費のうち補助学習費は、子どもの最終学歴を「大学までと考える保護者」で年間28万8602円、次いで「短大・高専まで」が19万8237円円、「専門学校まで」が16万8199円、「高等学校まで」が12万8931円。

高校受験を見据えて、希望進路に関係なく増えていることが分かります。

出典:文部科学省「平成30年度 子供の学習費調査」を元に筆者作成

ただ、最終学歴を大学までと考える保護者28万8602円に対して、高校までと考える保護者12万8931円と、その差は2倍以上。高校受験を控えた時期としては、かなり温度差が感じられるといえるでしょう。

まとめにかえて

親の学歴が高ければ、収入も高く、教育費にかけるお金も高くなると言われますが、加えて、親の考え方も大きく影響しているといえそうです。

スポーツや音楽が好きな人であれば、必然的にスポーツや音楽に関係することにお金を使うことが多くなるのと同様、知識や教養は大切だと考える人が親になれば、子どもの教育にも熱心になるのも当然だといえるでしょう。

とはいえ、結局のところは、本人のやる気次第。ついつい口うるさくなってしまいがちですが、あまり熱くなり過ぎない程度に、笑顔で子どものサポートをしたいものですね。

参考資料

文部科学省の「平成30年度 子供の学習費調査」(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00400201&tstat=000001012023)

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