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「35歳転職限界説」は過去の話?転職で年収アップした35~54歳は約3~4割

LIMO / 2022年9月15日 14時50分

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「35歳転職限界説」は過去の話?転職で年収アップした35~54歳は約3~4割

35~54歳のミドル層の転職理由や賃金の増減も詳しく見る

「35歳を過ぎると好条件での転職は難しい」
「35歳を超えて転職すると、待遇が前職よりも一般的に悪くなる」

近年においても「35歳転職限界説」が話題に挙がる機会は多く、ミドル層は転職市場で不利といった見方をする人も少なくないと見受けられます。

はたして実際にそうなのか、「35歳転職限界説」についてデータを参照しながら検討していきましょう。

35~54歳のミドル層の「入職率」と「離職率」はほぼ同率

厚生労働省が2022年8月31日に公表した「令和3年雇用動向調査結果の概要」によると、35~54歳の男性の就職率と離職率はほぼ同率です。

出所:厚生労働省「令和3年雇用動向調査結果の概要」

また、35~54歳の女性についても入職率と離職率に差はさほどありません。

上記の調査結果から、離職したミドル層のほとんどが新しい雇用先で就業していると考えられます。

35~54歳のミドル層が退職する理由とは?

同調査によると、35~39歳の男性の1割以上が会社の将来に対する不安の他、給料、および労働時間や休日などの労働条件を理由に退職しています。

出所:厚生労働省「令和3年雇用動向調査結果の概要」

一方、40~54歳の男性については待遇面よりも、職場の人間関係を理由に退職する人が多い傾向にあります。

女性については、35~54歳のうちいずれの年代においても人間関係を理由に退職する人が1割を超えています。

また、労働時間や休日などの労働条件、給料を理由に退職する人も男性同様に多いです。その他にも、女性の場合、出産・育児や看護・介護を理由に退職する人の割合も比較的高いといえます。

その他にも、男女ともに会社都合で退職した人の割合も高く、特に50代男性に多いです。

35~54歳のミドル層の転職で「賃金アップ」した人は多い?少ない?

先に挙げた表によると、給料など収入面に不満を抱いて退職する人の割合は男女ともに比較的高いといえるでしょう。

ここでは、ミドル層の転職における給料など収入面について見ていきましょう。

出所:厚生労働省「令和3年雇用動向調査結果の概要」

上記の表によると、35~54歳の転職入職者のうち、3~4割程度が賃金増加を実現しています。ちなみに、賃金が転職によって1割以上増加した人は約2割です。

また、35~54歳の転職入職者のうち前職と同程度(変わらない)の賃金の人は3割台という結果に。つまり、転職入職者の約6割が前職以上の賃金、もしくは前職と同程度の賃金で転職しています。

ただし、見落としてはならないのは、35~54歳の転職入職者のうち3割前後の人たちは賃金が減少しているという事実です。

転職によって賃金が下がるケースも珍しくなく、その可能性が十分あることも忘れてはいけません。

35~54歳のミドル層が転職で成功するためのポイントとは?

20歳代や30歳代前半であれば完全未経験であっても、ポテンシャルが評価されて採用されるケースも少なくありません。一方、ミドル層については即戦力としての活躍を採用における前提条件としている企業がほとんどといえるでしょう。

ここでは、ミドル層が転職で成功するためのポイントを2つ紹介します。

ミドル層が転職で成功するポイント1.マネジメント経験

ミドル層が中途で採用された場合、入社後すぐにマネジメント的立場を任されることも珍しくありません。また、役職が就かなかったとしても、若手社員を日々の業務のなかでサポートすることが求められます。

マネジメント経験やリーダーシップがある人や、年下の社員から慕われやすい性格の人は転職市場においても高い評価を得やすいです。

ミドル層が転職で成功するポイント2.業務に活かせる知識やスキル、経験

企業がミドル層を採用するメリットの一つとして、即戦力が挙げられます。社会人経験や同業他社での経験が豊富なミドル層であれば、新人向けの研修が不要である他、入社後すぐに目に見える成果を出せる可能性も高いです。

また、他社での経験や実績豊富なミドル層に対して、自社の改革や自社が抱える課題の解決を期待している企業も多いです。

「35歳転職限界説」は時代遅れ?転職で待遇を上げられるかは自分次第

35歳を過ぎたら好条件での転職は難しいと考えている人は多いです。しかし、現代社会において35歳転職限界説は少々時代遅れな見方といえるかもしれません。

その背景には社会におけるさまざまな事情が関係しています。たとえば、少子高齢化の日本では、優秀な35歳以下のみを中途で採用していては、必要な人数をそろえることは難しいでしょう。

また、年金問題などの影響もあり、60歳以上で働く人も珍しくありません。こうした社会におけるさまざまな事情のなかで、多くの企業が年齢にかかわらずポテンシャルの高い人や即戦力として活躍できる人を採用したいと考えています。

ただし、ミドル層が転職で成功するためには、即戦力として働けるスキルや応募先企業で活かせる専門知識をもっていることが前提です。

参考資料

厚生労働省「令和3年雇用動向調査結果の概要」(https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/22-2/index.html)

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