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会社員と年収はどう違う? フリーランスのやりがい・苦しいところ7選

LIMO / 2024年1月6日 19時50分

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会社員と年収はどう違う? フリーランスのやりがい・苦しいところ7選

自由な働き方のイメージがあるフリーランス 一方で収入面の悩みも

プライベートとの両立や、仕事の充実感や達成感を求めてフリーランスになる方も増えてきました。会社員の経験がなくてもフリーランスになって、十分な収入を得ている人もいます。

筆者の周りではフリーランスというと、ゆるふわなイメージを持つ方から休みがないイメージを持つ人までいて、人によって全く印象が異なることがわかります。

年末年始などの休み明けに出社をすると、「フリーランスっていいよなあ」なんて思う場面も。そこで、本記事ではフリーランスの「やりがい」や「苦しい場面」について、フリーランスと社員経験がある人に取材・整理しました。

フリーランスのやりがい

出所:筆者作成

安定した収入を得られない不安はあるかもしれませんが、満足度がとても高いという意見が多いフリーランス。会社員で嫌な思いをして働くのであれば、多少年収が下がっても充実した仕事をしたいと考えている方が増えています。

フリーランスのやりがい1:自由な働き方

どんな働き方でもできるのがフリーランス。得意な仕事同士をかけあわせて新しい事業を展開できます。

例えば、カメラマンをしながらフォトライターになって、収入を伸ばすことも可能です。自分のやりたかった仕事ができるのは、大きな強みといえます。

フリーランスをはじめたときは、仕事がなくなるプレッシャーがつきまといます。ですが、努力してスキルアップしていけば、十分な収入を得ることも可能です。

実績を積み上げれば、合わない会社と取引をやめても収入を確保できます。ひとつの会社にこだわらなくてもいいのは、精神的に楽という意見は、一定数見受けられます。

一方で、コミュニケーションコストがかかったり、会社ごとに方針ややり方を整理したりする必要があり混乱する人もいるようです。

フリーランスのやりがい2:広い横の繋がり

働き方によっては、考えられないほど多くの業種と仕事ができます。業種を飛び越えて、商品やサービスを創り上げる一体感はフリーランスの方が感じやすいという意見も。

幅広い横の繋がりによって、仕事の幅も広げられますから、充実感や達成感に繋がります。

また、横の繋がりが増えるメリットは、それだけではありません。人脈によって、仕事獲得に繋がっているフリーランスは多くいます。

ライターであれば編集者、あるいはライターが必要な仕事が発生しやすいコンサルや動画編集者とつながるための努力をしている人もいます。

仕事の中で人脈が広がれば、お互いにチャンスが増える可能性があります。横の繋がりは積極的に広げていきたいところです。

フリーランスのやりがい3:経営層とも知り合いになることも

出所:筆者作成

出会う人の中には、社長などの経営層もいます。会社員の場合、同じ立場で社長や役員と話すのは稀です。有料セミナーであれば経営層の話を聞けますが、一方通行でリアルな意見が聞けません。

仕事での経営者との本音トークでは、普段聞けないような話や考え方を聞けます。新しい発見に繋がることも多く、働き方にも幅が出せます。

場合によっては継続的な仕事が得られるかもしれません。日頃からコミュニケーション能力を高めて、充実した時間を過ごせるようにしたいですね。

フリーランスのやりがい4:実力次第で収入アップ

実力次第で収入アップできることは、フリーランスの大きなメリットでしょう。

企業側は、即戦力として能力の高いフリーランスを採用するケースがあります。唯一無二の存在は、社会的に優遇されますから、さらに収入が得やすくなるでしょう。

さらに、業務効率が高くなれば、自己の成長に投資できる機会が増えます。

フリーランスでスキルや知識は重要です。高いスキルや幅広い知識が身に付けば、収入が増えるだけではなく、仕事のやりがいに繋がります。

※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

内閣官房日本経済再生総合事務局「フリーランス実態調査結果」

出所:内閣官房日本経済再生総合事務局「フリーランス実態調査結果(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/suishinkaigo2018/koyou/report.pdf)」(令和2年5月)(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/suishinkaigo2018/koyou/report.pdf)

内閣官房日本経済再生総合事務局が2020年5月に発表した調査結果では、「フリーランスという働き方の満足度で、以下の結果が得られています。

仕事の人間関係:「非常に満足」20.1%、「満足」65.6%、「不満」11.8%、「非常に不満」2.5%

就業環境:「非常に満足」18.4%、「満足」64.5%、「不満」14.5%、「非常に不満」2.6%

プライベートとの両立:「非常に満足」21.0%、「満足」60.8%、「不満」15.8%、「非常に不満」2.4%

達成感や充実感:「非常に満足」16.6%、「満足」60.7%、「不満」19.6%、「非常に不満」3.2%

社会的地位:「非常に満足」8.4%、「満足」54.7%、「不満」29.9%、「非常に不満」7.0%

多様性に富んだ人脈形成:「非常に満足」8.0%、「満足」52.1%、「不満」33.7%、「非常に不満」6.2%

収入:「非常に満足」4.1%、「満足」33.3%、「不満」46.4%、「非常に不満」16.2%

フリーランスの苦しいところ

出所:筆者作成

実力があれば少ない仕事量で収入が得られるフリーランスですが、よいことばかりではありません。ここでは、フリーランスをしていて大変だと思うこと、苦しいと思ったことに触れていきます。

フリーランスの苦しいところ1:学び続ける姿勢が必要

フリーランスは、高いスキルや幅広い知識がなければ大きな収入に繋がりません。仕事の質をあげるために、勉強し続ける必要があります。会社員と違って、自分の時間を確保しやすいですから、楽しむくらいの感覚でスキルアップしてください。

フリーランスというと、「すでにその案件がこなせる状態」である前提で企業は見てきます。それをどう証明するか、どう商業的に繋げるか、初動はとても大変なことが多いです。

フリーランスの苦しいところ2:企業の内部には深くは入れない傾向

企業でも、即戦力として採用したいフリーランス。その時の待遇はよいかもしれませんが、フリーランスは企業の内部まで迫れないことが多いです。

会社員が得られる情報と、フリーランスが得られる情報はやはり異なります。数字を追った仕事をしたくても、数字が追えないこともあります。

「継続発注がされているから、会社にとってはプラスっぽいなあ」程度の温度感で働かなければいけないこともあります。

また、「もっとこうしたほうがいいのになぁ」と会社の働き方に改善点がみえても、踏み込めない場合がほとんどです。あくまでも外部の人間という位置づけになってしまいます。

フリーランスの苦しいところ3:全て一人でやらないといけない

出所:筆者作成

会社員は役割が決められていて、それ以外の仕事に手を付ける機会はあまりありません。

しかし、フリーランスは営業、技術、経理、経営を自分一人でする必要があります。人を必要とする場合には、自分の収入から誰かを雇ったり、委託したりすることも検討しなければなりません。

幅広い知識や技術が必要になる点では、会社員よりも大変ですから注意が必要です。責任も会社員より重い場合が多いです。

また、フリーランスを辞めた人の中には、「全て一人でやらなければいけない」点が最もネックだったと語る人もいます。

人に見られていなければ仕事が捗らない人が一定数いるようで、納期に向けて自走していく自己管理が、思った以上に難しかったという意見もあります。

内閣官房日本経済再生総合事務局「フリーランス実態調査結果」

出所:内閣官房日本経済再生総合事務局「フリーランス実態調査結果」(令和2年5月)(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/suishinkaigo2018/koyou/report.pdf)

内閣官房日本経済再生総合事務局が2020年5月に発表した調査結果では、フリーランスとして働く上での障壁として、以下が挙がりました。

収入が少ない・安定しない:59.0%

1人で仕事を行うので、他人とのネットワークを広げる機会が少ない:17.2%

仕事はなかなか見つからない:15.3%

仕事が原因で負傷した・疾病になった場合の補償がない:12.7%

就業時間や休日に関する規定がない:11.1%

規約条件があいまい・事前に明示されない:10.7%

社会的信用を得るのが難しく、フリーランスに対する偏見や誤解がある:10.7%

筆者の取材では、やりがいとして横のつながりに関する話題が多く挙がりました。SNSを使ったコミュニケーションやフリーランス用のイベント等に参加している人もいる一方で、ネットワークを広げる悩みを抱えている人もいるようです。

フットワークの軽さやコミュニケーション能力が問われていると考えられます。

フリーランスの年収

出所:内閣官房日本経済再生総合事務局「フリーランス実態調査結果」(令和2年5月)(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/suishinkaigo2018/koyou/report.pdf)

内閣官房日本経済再生総合事務局が2020年5月に発表した調査結果では、フリーランスの年収は、本業かつ主たる生計者である場合に、年収200万円以上300万円未満が19%で最多でした。 雇用者としての年収と同傾向にあります。

同調査では、「収入が少ない・安定しない」ことをフリーランスの障壁とする人が59.0%いました。「仕事が原因で負傷した・疾病になった場合の補償がない」等の雇用社とは異なる条件も踏まえたうえで、感じていることなのかもしれません。

出所:内閣官房日本経済再生総合事務局「フリーランス実態調査結果」(令和2年5月)(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/suishinkaigo2018/koyou/report.pdf)

また、主たる生計者以外が本業として行う場合や、副業として行う場合に、年収100万円を切るケースが最も多いことがわかりました。

本データを見るにあたって留意しなければならないのは、フリーランスの定義でしょうか。本調査は、法人者の経営者も含み、以下をフリーランスと定義しているようです。

自身で事業等を営んでいる

従業員を雇用していない

実店舗を持たない

農林漁業従事者ではない

法人の経営者含む

利益が非常に大きい場合に法人にした方がいいケースも多く、一人社長をしているフリーランスも多く見られるため、含まれているか否かで年収分布は変わってきます。

また、フリーランスを続けた結果、ひとりで対処できない案件がまいこんでしまい、従業員を採用するケースも見られます。本調査では、従業員を雇った場合には、フリーランスの定義から外れています。

働き方次第では、満足度が高いフリーランス

フリーランスは実力主義の世界です。収入が安定するまでは、時間がかかってしまいます。

ですが、収入面さえクリアできれば、毎日働くことはなく、プライベートの充実にも繋がります。収入の幅を広げるためにも、さまざまな分野にアンテナを張っておきましょう。

仕事に対しての満足度や充実度、就業環境の満足度は、会社員と比較しても高いのがフリーランスです。努力してスキルアップした分、成果に繋がりやすいですから、焦らずに仕事をこなしていきたいですね。

参考資料

内閣官房日本経済再生総合事務局「フリーランス実態調査結果」(令和2年5月)(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/suishinkaigo2018/koyou/report.pdf)

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