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個人投資家は、バフェットのマネはできない?有効な手段とは

トウシル / 2020年6月18日 14時14分

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個人投資家は、バフェットのマネはできない?有効な手段とは

 投資で思うような利益を出せない人、それは「行っている株式投資の手法」が自身に向いていないからかもしれません。

個人投資家にとっては激動の半年

 2020年も早いもので半年ほどが過ぎようとしています。みなさまの今年の運用成績はいかがでしょうか。

 年明けしばらくは堅調だったものの、2月に入り新型コロナウイルスの影響で下落が始まり、3月にはまさに坂道をコロコロ転がるようなコロナ・ショック。世界経済へのダメージや景気の落ち込みも戦後最悪など暗いニュースが飛び交いました。多くの個人投資家が冷や汗をかいたことでしょう。

 しかし、その後は過去になかなか類をみないほどの急反発となりました。

 おそらく、コロナ・ショックの暴落を回避し、かつその後の急反発をしっかり取ることができた個人投資家はほとんどいないのではないでしょうか。

 それほどまでに、個人投資家にとっては激動の半年でした。

投資家がやるべきではないこと

 筆者は、個人投資家の相談に乗っていますが、根本的な株式投資に対する姿勢ややり方を勘違いしている人がほとんどです。

 最も典型的なのは、プロと同じような「長期投資」や凄腕トレーダーと同じような「短期投資」手法の2つです。中には、自分がそれをしていると気づかずに行っているケースもあります。

 長期投資と短期投資自体が誤っているのかといえば、決してそんなことはありません。ウォーレン・バフェットはじめ、長期投資により大成功を収めた投資家は少なくありません。また、デイトレードなどの短期投資を行って巨万の富を作りあげた凄腕トレーダーも実際に何人も存在します。

 筆者が言いたいのは、長期投資も短期投資も間違いではない、そうではなく自分自身にとってやるべきなのは具体的にはどのような方法なのかを意識を持って決断し、実行することが重要だという点です。

銘柄選び1つとっても「正解」は全く異なる

 例えば、銘柄選び1つとっても、長期投資と短期投資では全く異なります。長期投資であれば、将来にわたり業績が伸び、株価の上昇が期待できる銘柄が望まれます。一方短期投資の場合は、業績は関係なく、ただ株価の変動が大きい銘柄が向いています。

 つまり、ニュースやレポートでお勧め銘柄を見つけたとき、それが長期投資向けの話なのか、短期投資向けの話なのかを判断する必要があります。中長期投資をしているのに業績がイマイチで、株価の変動が激しいだけの銘柄を選んでしまうことになりかねません。

 また、ツイッターなどSNSで交わされている銘柄情報も、ほとんどが短期売買向けであると認識しておくべきです。

バフェットの手法はできない

 例えば長期投資をしようと思ったとしても、ウォーレン・バフェットのような投資手法を目指すべきではないと筆者は考えます。理由は単純で、私たち個人投資家はバフェットと同じことはできないからです。

 長期投資では銘柄分析の能力、つまり「目利きの力」が重要ですが、ファンドマネージャーやアナリストといったプロが行うようなファンダメンタルズ分析を私たち個人投資家が分析するのは困難です。

 もちろん、プロと同等のレベルの分析能力を身に付ける努力をしたいという方に対して、それを止めるつもりはありません。でも、大多数の個人投資家にとっては、プロレベルのファンダメンタルズ分析は雲の上の話であり、「できないこと」なのです。

 短期売買でも同じで、凄腕トレーダーの真似をしようと思っても、できないものはできません。彼らの手法を「完コピ(完全コピー)」しなければ、逆に大きな損失を被ってしまう可能性もあります。でも凄腕トレーダーを完コピするのは、実際にはほぼ不可能です。

投資家がやるべきこと

 それでは、具体的に何をやるべきかという話なのですが、「自分にできること、向いていることをやる」というのが答えです。かつ、それが株式投資で成果をあげるために有効なものであることが必要です。

 筆者は、短期投資ではなく中長期投資を行っていますが、ファンダメンタルズ分析一本で勝負するということはしていません。

 ファンダメンタルズ分析でプロに太刀打ちできるとは思っていないため、例えば成長株候補を見つけるのも会社四季報で増収増益かどうかをチェックする程度です。

 その代わり、個人投資家のファンダメンタルズ分析の限界をカバーするために株価のトレンドに沿って売買しています。そして株価のトレンドを把握する方法として、25日移動平均線を用い、それより株価が上なら上昇トレンド、株価が下なら下降トレンドと判断しているのです。

 なぜ筆者がこの方法を用いているか、それは昼間税理士としての仕事をしている「自分にもできる」方法で、かつ成果も出ている有効な方法だからです。

 さらにはウォーレン・バフェットや投資のプロ、そして凄腕デイトレーダーと同じようなことは「自分にはできない」と自覚しているからです。

 株式投資で成功している人たちやプロ投資家のやり方を参考にするのは大いに結構です。でも、ご自身がやっている方法が、本当に自分でも体得できるものなのか、改めて良く考えてみてください。

 時間もかけてかなり苦労している割には報われないなあ、と感じている方は、ご自身のやられている方法が自分に向いていない可能性が高いです。自分に向いていて、自分でもできる、という方法をぜひ見つけてください。

(足立 武志)

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