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夕凪さんに聞く!投資初めて物語~最初はみんな初心者だった~

トウシル / 2021年9月19日 9時0分

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夕凪さんに聞く!投資初めて物語~最初はみんな初心者だった~

▼答えてくれた人

夕凪さん 

▼Profile
専業10年目突入。2000年のITバブル期に米国株でスタートしたが惨敗で終わる。国内株へ移行し、株主優待銘柄の優待権利日に向けた株価上昇を狙うイベント投資に目覚め、IPO、TOB、株式指数のリバランスなど、様々なイベントが引き起こす市場のゆがみを狙うスタイルに定着した。一時期は優待銘柄を500以上獲得していたこともある。「スタバ株は1月に買え」が東洋経済新報社から発売中(電子版)。日本証券新聞、日刊スポーツ関西版に、月1ペースでコラム掲載するなど、執筆活動も盛ん。個人投資家の中には夕凪さんファンが多く‘、その投資動向は常に注目を集めている。
ブログページ: http://kabu.staba.jp/ ツイッター:@yuunagi_dan

あなたの投資初体験を教えてください。何を買い、そしてどうなった?

Q あなたが投資に興味を持ったきっかけは?
A 米国では普通の人も株式投資をしていることを知り、ビックリ!

 米国、カリフォルニアに赴任中、現地の従業員が休憩中にごく普通に株式投資の話をしていたので興味を持ちました。インターネットが利用され始めた1999年頃のお話です。

 ネット証券なら、証券会社の担当者を経由せずに自由に売買できるようになったため、英語で話すこともないし、トラブルも起きにくいだろうと、気軽に始めることができると思いました。また、日本人向けに米国の証券口座の作り方の書籍があったので米国株を始めるハードルが低かったのです。

Q 初めて買った銘柄は何?それはいつ?
A ディズニーとスタバ、3,000円からスタート

 1999年に米国のディズニーとスターバックスを買ったのが初めての投資です。日本円で3,000円程度から株式を買うことができたので、気軽に始めました。

Q その銘柄を選んだ理由は?
A 身近なディズニーを試し買いし、株投資にまつわる一通りを経験

 ディズニーについては身近にある分かりやすい株を買ってみて、インターネットからの発注の仕方、約定時にどんなことが起こるのか、保有していてどんな気持ちになるのか、売却するときはどうすればいいのか、などなどを一通り体験してみたかったのです。

 スターバックスについては、現地で人気のあるカフェで、実際に利用してまた来たいと思ったので買いました。株式を保有しているだけでおしゃれっぽいというミーハーな理由もありました。当時はまだ日本に銀座1号店が開店するかどうかだったと記憶しています。

Q その銘柄はどうなりましたか?
A スタバは数年で4~5倍に利益増! おしゃれなレポートに株主として大満足

 ディズニーについては売買を一通り体験するという目標は達成したことと、値動きがほぼなかったこともあり、売ってしまってからはそれ以上購入することも保有することもありませんでした。

 スターバックスについては買ってからずっと持っていました。数年で4~5倍にはなったと思います。毎年送付されてくるアニュアルレポート(年次報告書)がカラフルでカッコよくて、無料1杯券や、スターバックスカードがついてきたので、それも楽しみでした。いわゆる株主優待ですね。

 赴任から帰国時にいろんな株を処分したのですけれど、スタバ株だけは処分せず、さらに数年後に売却した記憶があります。日本にもちゃんとアニュアルレポートが送付されてきました。

未経験者・初心者に教えたい、投資を続けるコツ!

Q 投資を始めた初心者時代の自慢エピソードを教えて!
A 投資開始後1年以内に資産を倍以上にできたこと!でも…

 株式投資を始めて1年以内に資産を倍以上にしました。ちょうどインターネットバブルが始まった頃の時期で、インターネット企業の展示会に出かけて、有望そうな会社をみつけては買いました。その成果が出たのです。

 でもまあインターネットバブル期だから成功したのであって、インターネットバブルが崩壊し始めると、すべてが逆回転を始めました。

Q 投資を始めた頃の失敗談&教訓を教えて!
A 専門家の楽観発言を信じて大損失を出してしまった…

 インターネットバブルが崩壊し始めても、株式評論家たちは口当たりのいいコメントしかしませんでした。「もうすぐこの崩壊は終わるでしょう」「来年には株価が復活するでしょう」などなど。自分は都合よくそれを信じてしまいました。結果は倍以上に増えた資産を全て失い、さらに損失を出してしまいました。この経験でいくつかの教訓が得られました。

・いつまでも同じ手法が通じるとは限らない(地合い=そのときの相場の状態に依存するので変わった時に手法を休止する勇気)。

・どんなに業績が良い株であったとしても、市場全体が暴落すると、有無をいわさず巻き込まれる。

・株式評論家は「分かりやすく語るプロ」であって、彼らの予想を妄信してはならない。

Q 投資未経験者・初心者は、まず何から始めるべき?
A 少額でもいいのでまずは「株主」になり、勉強代を払おう!

 なにはともあれ、実際に一通り売買してみて「経験」を積んで欲しいです。株を保有している時と保有していない時では株価に対する関心度と、気持ちに大きな変化が出るためです。対象となる銘柄は良く知っている商品やサービスを提供している会社がいいでしょう。株数は最低限で構いません。投資した会社がどんな状況になったときに株価はどう反応するのか。じっくりと観察してみてください。

 正直、最初の投資は損する確率が高いとは思います。もしくは、最初は得しても、そこで調子に乗って痛手を受けることでしょう。それでいいのです。勉強代を払わずに上達するのは、ごく限られた一部の天才以外にはありえません。上達したら十分に取り返せますので、投資成績に焦ることはありません。

 そういった経験から、自分は何を学ぶことができたのか見えるものがあると思います。そこを突き詰めるのです。ファンダメンタル投資、テクニカル投資、イベント投資、デイトレード等、自分が熱意をもってやれる分野で、あらゆる知識・経験を吸収していくのです。調べたいことがたくさん出てきて、楽しくて、きっと寝る時間も惜しくなるでしょう。じきに投資成績が伴ってきます。

 ここでの注意点ですが、くれぐれも投資の失敗を自分以外の何かに責任転嫁しないでください(政治、株式評論家、インフルエンサー、書籍、大株主、機関投資家など)。他のせいにした瞬間に思考停止となり学ぶものを失います。永遠に上達の道は閉ざされます。

Q これから投資を始める人に向けて、投資方法のアドバイスを!
A 常識を守って損をする9割の中に入ってはいけない!

 普段の生活において「常識」は重要視されます。それを守らないと命の危険があるからです。「風邪をひいたら無理しない」、「寝たばこはしない」、「料理中は火から目を離さない」などなど。

 でも株式投資の世界はちょっと違うと感じています。「常識」をやりつつけると、大損は避けられるでしょうけれど、ゆっくりと損をし続けることになると感じています。株式投資は「1割が得をして残り9割りが損をする」と言われています。多分その理由は株式投資でよく言われる「常識」を9割の人がそのまま利用しつづけているからだと自分は思っています。

「株式投資における常識は全てが疑わしい」。そう意識するだけで見えてくるものがあると思います。そして疑わしい部分が何なのか、なぜそういうことが常識として広まっているのかが経験から理解できたとき、きっと大きな成長を見せることでしょう。

(トウシル編集チーム)

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