介入効果? ドル全面安でドル/円147円台まで「円高」
トウシル / 2022年10月26日 9時59分
介入効果? ドル全面安でドル/円147円台まで「円高」
今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは154.25円
↓下値メドは142.35円
FRB:パウエル議長は「経済学者」というより「政治家」である
日本経済:貨幣需要を考慮せずに貨幣供給量を考慮しても、インフレ推進について何も伝わらない
第4次産業革命:経済を成功に導くのはテクノロジーではなく「適材適所」である
世界経済:ソフトランディングはインフレ低下と消費者支出の強さによってのみ達成される
世界経済:経済の焦点が「供給懸念」から「需要懸念」へ移った
金融政策:経済成長スピードの鈍化は金融引締めのスピードを鈍らせる
英国:燃料消費量はコロナ前より8%超減少。支出萎縮で景気減速から景気後退へ
中国:中国政府のテック企業の規制強化で関連企業の採用が75%減。学生は就職難
欧州経済:ドイツ連銀、インフレよりも経済成長を懸念
欧州経済:利上げに邁進するECBの政策で欧州はインフレからスタグフレーションへ進む
10月25日(火曜)のドル/円は「円高」。
1日のレンジは147.50円から149.09円。値幅は1.59円。
2022年212営業日目は148.95円からスタート。
ドル買い需要は依然として強いが、介入警戒感が残るなかでこの日の高値は朝につけた高値149.09円までと限られた。その後はしばらく149円前後で横ばい状態を続けたが、未明に148.00円を抜けて147.50円まで下げた。
この日発表された米指標が予想より弱かったことでFRBピボット(政策転向)期待が強まった。金利安、リスクオンの株高になり、ドルは広範に売られた。NY時間に介入があったかは不明。終値は147.94円(前日比▲1.09円)。
レジスタンスは、
149.00円(200時間移動平均)
149.09円(10/25)
149.71円(10/24)
サポートは、
147.50円(10/25)
145.41円(10/24)
25日のユーロ/円は「ユーロ高」。
1日のレンジは146.63円から147.49円。
147.05円からスタート。東京時間に147.50円を失敗。夜遅くには146.63円まで下げたが、明け方になって再度上値をトライして147.49円をつけた。終値は147.46円(前日比+0.29円)。
26日の東京市場の朝に147.50円を超えて一時147.70円まで上昇している。
レジスタンスは、
148.40円(10/21)
148.87円(14/12/09)
サポートは、
146.63円(10/25)
146.20円(200時間移動平均)
143.74円(10/24)
25日のユーロ/ドルは「ユーロ高。
1日のレンジは0.9848ドルから0.9977ドル。
安値は、夜の初め頃につけた0.9848ドル。そこから大きく上昇して未明に0.9977ドルをつけた。0.99ドル台は10月6日以来約3週間ぶりのユーロ高。強さを保ったまま、終値は0.9967ドル(前日比+0.0092ドル)。
レジスタンスは、
0.9977ドル(10/25)
0.9995ドル(10/05)
1.0000ドル(10/04)
サポートは、
0.9848ドル(10/25)
0.9815 ドル(200時間移動平均)
0.9807ドル(10/22)
主要指標 終値
今日の為替ウォーキング
今日の一言
政治家の発言は、それが公式に否定されるまでは信じてはいけない
Call Me
日銀の緩和政策の副作用が、急激な円安となって現れている。
為替介入のおかげで円安速度は緩やかになったのだが、今月160円に行くはずだったのが数カ月延びたということにすぎず、円安トレンドに揺るぎはない。
為替は日銀の管轄外であると、黒田総裁は他人事のような発言をしている。ただ、政府も本気で円安を止めようとする考えがあるのか疑問だ。鈴木財務相は「投機による過度な変動は絶対に容認できない」と繰り返しながら「円安にはメリットがある」とツンデレしている。
レトリックを用いて本当の意図を隠しているが、結局のところは「円安のスピードは良くないが、円安は良い」というのが政府日銀のスタンスなのだ。
政府は6月10日から海外観光客の受け入れを2年ぶりに再開した。10月11日からは、1日当たり5万人だった入国者数上限を撤廃し、インバウンド(訪日客)の個人ツアーを解禁した。
日本を訪れる外人観光客は、2013年から2020年まで7年連続で史上最高を更新し、2019年に3190万人に増加した。ところが、新型コロナの影響で翌2020年には前年比約9割減の412万人まで急減した。
政府は、新型コロナ前のインバウンド景気華やかなりし時代をどうしても忘れることができない。入国制限の撤廃を機に、景気をさらに盛り上げるために「サステナブルな円安」が必要なのだ。
急激に円安が進みすぎると、反動で急激に円高に戻るおそれがある。マーケットでは為替介入の効果に疑問の声が多いが、円安を「生かさず殺さず」大事に育てようとするのが為替介入の目的だとすれば、今のところ為替介入は「成功」だと政府日銀は自己評価しているだろう。
今週の 注目経済指標
今日の注目通貨:ユーロ/ドル
予想レンジ ↑1.0207ドル ↓0.9471ドル
今週のユーロ/ドルのピボット(ブルベア判断の分かれ目)は0.9839ドル。
0.9839ドルより上ならばドル買い優勢、0.9839ドルより下ならばドル売り優勢。
2022年現時点の高値は1.1495ドル、安値は0.9536ドル。平均値は1.0515ドル。
1日の最大値幅は0.0220ドル、平均値幅は0.0101ドル。
2022年の値幅は0.1959ドル。
2021年の終値(1.1378ドル)に比べて0.1654ドルのユーロ安。
1.0348ドル : 第4レジスタンス(HBO)
1.0207ドル : 第3レジスタンス
1.0198ドル : 09月 高値
1.0067ドル : 第2レジスタンス
1.0000ドル : 10月 高値
1.0023ドル : 第1レジスタンス
0.9839ドル : ピボット
0.9816ドル : 10月 平均値
0.9655ドル : 第1サポート
0.9632ドル : 10月 安値
0.9612ドル : 第2サポート
0.9536ドル : 09月 安値
0.9471ドル : 第3サポート
0.9331ドル : 第4サポート(LBO)
2022年 ユーロ/ドル データ
(荒地 潤)
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