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ドル高終わり? それとも、今こそ絶好のドル買いチャンス?

トウシル / 2022年10月27日 9時53分

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ドル高終わり? それとも、今こそ絶好のドル買いチャンス?

今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは149.85

下値メドは143.80

中央銀行:中央銀行の政策は市場を優先すべきではない。かといって市場の安定を揺るがすべきではない
ドル高:ドル高が、ネットフリックス、テスラなど米多国籍企業の収益を圧迫
FRB:国内インフレ問題で手一杯。他国の金融市場がどうなろうと関知しない
FRB:カシュカリ連銀総裁「われわれは、利上げ停止からはるか遠くにいる」
FRB:利上げペースを緩めることはあっても、止めることはない  13-10-2022
中国政府:ゼロコロナ政策は「科学的で効果的」 
中国:マカオのカジノ収益は前年比-70%、ゼロコロナ政策で大幅に落ち込む 
賃上げ:ドイツの大手労働組合、月500ユーロ(約73,000円)要求  
BOE:「金融政策と金融安定化方策は区別されるべき」
物価高:日本のインフレ率、日銀の物価目標上回る3%台へ 

 10月26日(水曜)のドル/円は2営業日連続で100ポイントを超える「円高」。
 1日のレンジは146.22円から148.41円。値幅は2.19円。 

 2022年213営業日目は147.92円からスタート。高値は 東京時間昼前の148.41円。高値が149円より下だったのは7営業日ぶり。全般的なドル売りが強まるなかで、未明には147円も下抜けて、146.22円まで円高に動いた。終値は146.37円(前日比▲1.56円)。

レジスタンスは、
148.41円(10/26)
149.09円(10/25)
149.71円(10/24)

サポートは、
145.41円(10/24)
145.24円(10/10)
144.62円(10/07)

 この日のドル/円が円高に動いたのは、介入効果が表れたのかというと、そうではない。「フェド・ピボット」の期待で米長期金利が下落したことが理由だ。1週間前、4.24%まで上昇して2008年7月以来の高水準を記録した米国の10年債利回りはこの日、一時4.00%を下回った。

 ユーロ/ドルがユーロ高(ドル安)に動き、約1カ月ぶりの1.00ドル台まで上昇したように、対円だけではなく、他通貨に対してもドルが広範に下落している。マーケットは自律反転するのだ。あと数日待っていれば数兆円の資金を使った人為的操作を行う必要もなかったかもしれない。

 この日はカナダ銀行が0.50%利上げして、政策金利を3.25%から3.75%に引き上げた。市場予想は0.75%の利上げだった。RBA(豪準備銀行)に続く2番目の「中央銀行ピボット」となったことで、「フェド・ピボット」の期待も高まっている。

 とはいえ、今年9月にもマーケットでは「FRB(米連邦準備制度理事会)の2023年利下げ」期待が盛り上がっていたが、最後は裏切られたという経験をしている。インフレを泳がせすぎて大失敗したFRBが、インフレが鎮静化する前に
ハト派に転向する可能性は低い。今日はECB(欧州中央銀行)が政策金利を発表する。

 英国のスナク新首相は、10月31日に予定していた中期財政計画の発表を11月17日に延期した。BOE(イングランド銀行)の政策会合より日程が後になることで、BOEにとっては、利上げ幅を含めた金融政策の決定が難しくなった。

 イタリアのメローニ新首相はエネルギー支援措置などに最大96億ユーロ(約1兆4,100億円)規模の新たな経済対策を検討している。

 日本政府の総合経済対策は29兆円を上回る見通し。同時に消費税や自動車税増税の議論も始まった模様。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の為替ウォーキング

今日の一言

強く激しい言葉は、その人の主張の根拠の弱さを示す - ヴィクトル・ユーゴー

American Woman

 中央銀行は、原油価格や食料品価格の上昇を直接コントロールすることはできない。それでは、インフレ率を抑制するために中央銀行は何をするのか。

 FRB、ECBやBOEは、インフレ率を下げるためには、賃金コストを引き下げる政策が適切だと考える。

 しかし、実質所得(名目所得を物価の変動を考慮して調整された所得)が著しくマイナスになっている状況では、このような政策は理解を得られない。

 その代わり、中央銀行は、需要を抑制することによって、企業の価格決定力と利益率を弱めることを考える。需要減速は、雇用の減少や雇用安定への懸念の高まり、そしてあるいは所得の減少によって引き起こされる。パウエルFRB議長は次のように述べている。「米国のインフレを目標値の2%まで引き下げるためには、雇用市場を冷やす必要がある。」

 一方日銀は、インフレ率を上げたいと考えている。インフレ率を上昇させるには、賃金コストを引き上げる政策が適切だと考える。

 しかし、日本の実質所得は5カ月連続でマイナスになっている。年収が上がらないか、上がっても物価上昇に全く追いついていないのが現状で、この状況は当面改善される見込みはない。

 そのため日銀は、大量緩和政策の継続と円安を通じて企業に値上げを促し、国民の意識にインフレ期待を形成してすることを考えている。インフレ期待とは、商品の値上げが続くことで、将来も物価上昇が続くと予想することで将来の物価に影響を与える。

今週の 注目経済指標

出所:楽天証券作成

今日の注目通貨:ユーロ/円

予想レンジ ↑152.66円  ↓137.66円

 今週のユーロ/円のブルベアの分かれ目は145.16円。
145.16円より上ならばユーロ買いが優勢、145.16円より下ならばユーロ売りが優勢。

2022年現時点の高値は145.64円、安値は124.39円。平均値は135.01円。
1日の最大値幅は4.99円、平均値幅は1.47円。
2022年の値幅は21.25円。
2021年の終値(130.96円)に比べて13.69円のユーロ高。

155.52円    : 第4レジスタンス(HBO)
152.66円    : 第3レジスタンス    
149.79円    : 第2レジスタンス    
148.91円    : 第1レジスタンス    
148.40円    : 2022年高値
145.64円    : 09月 高値

145.16円 : ピボット

144.65円    : 10月 平均値
141.41円    : 第1サポート    
140.90円    : 10月 安値
140.52円    : 第2サポート    
137.66円    : 第3サポート    
137.35円    : 09月 安値
136.40円    : 2022年平均値

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

2022年 ユーロ/円データ

(荒地 潤)

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