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成田修造、貧困家庭出身から成功できた意外な訳 「戦略的放任」が子どもの潜在力を引き出す

東洋経済オンライン / 2023年11月15日 14時0分

「戦略的放任子育て」を提唱する成田修造氏。家庭でどんな教育を受けてきて、どんな子育て論を持っているのでしょうか(写真:yosan/PIXTA)

初の著書『逆張り思考』が好評の起業家・成田修造さん。兄・成田悠輔さんは東大卒のイェール大学助教。鋭い視点と学識で、YouTubeなどで大人気の論客です。一方の弟・修造さんはビジネスの世界に進み、起業家として活躍。史上最年少で上場企業役員となり、会社を業界No.1に押し上げた立役者の一人としても知られています。

異才を放つ2人は、家庭でどんな教育を受けてきて、どんな子育て論を持っているのでしょうか。2人の子育て中であり、著書『逆張り思考』の中で「戦略的放任子育て」を提唱する成田さんに聞いてみました(本稿は主に書籍からの抜粋をもとにした記事です)。

子どもの潜在能力を引き出す親とは?

ぼくの兄・成田悠輔は東大に進学し、その後マサチューセッツ工科大学に留学して博士号を取得。現在はイェール大学の助教を務めています。

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ぼく、弟の修造は、慶應大学時代にベンチャーに参画したり、自分でも起業したりした後、(株)クラウドワークスに参加して史上最年少で上場企業役員となり、全事業を統括する立場にもなりました。現在はクラウドワークスを卒業し、起業家・エンジェル投資家として後進を育てつつ、新たな事業の準備を進めています。

こういった経歴から、たまに兄やぼくが「お坊ちゃん育ちだった」と思われることがあるのですが、実際には真逆もいいところ、なのです。

生まれたのは東京都北区。4歳上の兄、成田悠輔が「ゴキブリが出てきて朝起きるみたいな、もうダメダメの典型みたいな家庭」と話したことがあります。ワンルームに家族4人。お金がないどころか借金まみれ、生きていくのがギリギリの底辺生活でした。

父は働くことを嫌って定職には就かず、いつもプラプラ。哲学や文学に通じた知識人でありながら、パチンコ、麻雀、酒、タバコに目がない人でした。ギャンブルをしては負け込んで、消費者金融からお金を借りることを繰り返していました。

あげくに、ぼくが14歳のときに失踪します。「人生をやり直したい」という衝撃的なひと言と、多額の借金を残して。

さらに母が脳出血を起こして倒れました。ぼくが17歳のときのことです。母は一命を取りとめたものの、右半身不随となりました。

そんな家庭でサバイブしてきたぼくに、教育について語る権利があるのか? と思う人もいるかもしれません。ですが、両親の影響は間違いなく大きく、今のぼくたちを創るもととなりました。また、そうした「普通」とは違う家庭環境だったからこそ、「子ども(人)を育てるとはどういうことか」「才能を伸ばし、幸せな人生を創造する力を育てるにはどうしたらいいのか」といったことを考え続け、学び、実践と修正を繰り返してもきたのです。

親は、子を縛ってはいけない。子は、親に縛られてはいけない

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