「仕事の優先順位はあえてつけない」という提案 やってもやっても仕事が終わらない人の盲点
東洋経済オンライン / 2023年12月1日 16時0分
「やってもやっても仕事が終わらない...」。社会人なら、こういった状況に陥ったことのある方が多いのではないでしょうか。
仕事を時間内に終わらせるためには、「優先順位づけが大事」というのが通念ですが、優先順位をつけることで、いっこうにタスクの量が減らないという事態を引き起こしている場合もあると、ビジネス書作家で心理学ジャーナリストの佐々木正悟氏は指摘します。
また、佐々木氏は、自身の著書『なぜか仕事が早く終わらない人のための 図解 超タスク管理術』の中で、優先順位をつけなくても、忙しさから解放される方法があると述べています。これはいったいどういうことなのでしょうか。
優先順位に頼らずタスクを確実に進められる方法について、本書より一部抜粋・編集してお伝えします。
明日できることは今日しない
イギリスのマーク・フォースター氏が発案したマニャーナの法則をご紹介しましょう。
マニャーナの法則は、明日でもできることを今日手がけてはいけないというタスク管理術です。
マーク・フォースター氏は、タスク管理術において「今日という1日をバッファ・ゾーンとして空ける」という独特の言葉で表現します。
“今日”に余裕を目一杯もたせて、時間的な“ヒマ” を作っておくという発想です。
特に、“なる早”の約束を受けることが多い人は、「明日では困るような緊急案件など、仕事には存在しない」と言い切るマーク・フォースター氏の思考法を少し取り入れてみましょう。
タスクをしないのにもかかわらず、今日に余裕ができたことで忙しさから解放されるという不思議な感覚が手に入ります。
今日することを決めてハードルを低くする
マニャーナの法則は、締切が先のプロジェクトが多かったり、仕事のサイズがやや大きめで単発だとしても1件につき最低でも4~5日はかかるというタスクが多かったりする方にオススメです。
タスクを「明日やることリスト」に移しても問題が発生せず、他のタスクが溜まってくるようなら、溜まってきた他のタスクを優先して集中的に実行していけばいいのです。
反対に、締切が遠いプロジェクトが多いにもかかわらず、 なんでもなる早で済ませようとすると、進捗状況は決してはかどらないのに、心理的にはいつも追い詰められているという状態になってしまいます。
心理的に追い詰められていても順調にタスクを進められるのであればいいのですが、多くの場合、タスクに手がつけられないままズルズルと日数が過ぎていきます。
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