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カフェチェーンに殴り込み!双日が狙う新金脈 ヨーロッパで首位の「コスタコーヒー」と協業

東洋経済オンライン / 2023年12月2日 10時40分

2023年10月に開業したコスタコーヒーのフラッグシップ店「CURA銀座店」(写真:双日ロイヤルカフェ)

総合商社の双日はヨーロッパでトップのブランドとタッグを組んで、カフェチェーン市場に本格参入した。

【写真】バリスタが時間をかけて、じっくりと丁寧に焙煎、抽出することが特徴

双日などが設立した合弁会社は10月6日、世界40カ国以上で展開する「コスタコーヒー」のフラッグシップ店「CURA銀座店」を東京・銀座にオープンした。これに先立つ8月には渋谷に「CIRCLES渋谷店」、9月には大手町に「OOTEMORI店」を開業していた。

廃レンガを利用した壁材の落ち着いた雰囲気

10月中旬に、歌舞伎座の近くにあるオフィスビルの1階に店舗を構える銀座店を訪れてみた。店内は明るめの柔らかな照明で、奥行きのある空間が印象的だった。廃レンガを利用した壁材が、落ち着いた雰囲気を醸し出す。

コーヒーを飲みながら打ち合わせをするビジネスパーソンらしき客の姿や、コンセント付きの大机で仕事に打ち込む女性、あるいはリラックスした雰囲気の観光客とみられる家族連れの姿もあった。

店舗を利用していた30代の女性会社員は、「スターバックスは若い客でいつも混雑しているが、ここは落ち着いた感じがある。特に、スコーンサンドは甘すぎず、とてもおいしい」と破顔一笑した。

日本ではまだ馴染みの薄いコスタコーヒーだが、1971年の創業以降、今やイギリス・アイルランドでは約2800店、その他40カ国以上で約1100店を営む。店舗数はヨーロッパでは1位、世界でもスターバックスに次ぐ第2位の位置にいる。

コスタコーヒーは豆の選定、焙煎、抽出などすべてにこだわりを持つ。バリスタが時間をかけて、じっくりと丁寧に抽出することが特徴だ。デザートプレートやスープセットといったセットメニューはそれぞれ1280円、770円と、やや高めの値段設定になっている。

コスタコーヒーは日本では、2020年からブランド展開し、2021年からペットボトルなどに入ったRTD(レディ・トウ・ドリンク)商品をコンビニなどで販売してきた。今年に入って、リアル店舗の出店を積極化し、今回開業した銀座店は食事も提供する初のイートイン店となる。

コスタコーヒーのフィリープ・スカイエCEO(最高経営責任者)は10月初旬に行われた銀座店の開業イベントで、「日本のコーヒー市場には長い歴史があり、市場は大きく成長している。コスタコーヒーには好機がある」と力を込めた。

双日単独では時間がかかる

「双日単独でカフェチェーンに参入しても(軌道に乗せるのに)時間がかるし、規模の追求もできない。この『座組み』だからこそ、実現したプロジェクトだ」。双日リテール・コンシューマーサービス本部の村井宏人本部長は、こう話す。

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