「走るオフィス」に変貌した、のぞみ号の車内空間 ビジネス席に会議用ブース、EXサービスも進化
東洋経済オンライン / 2023年12月4日 7時10分
メリットは顧客だけでなく、鉄道会社の側にもある。切符の発券が減るのに合わせ、駅構内の人流は「みどりの窓口」から券売機へ、さらにモバイルへと移動。空いたスペースを店舗など別な用途へ置き換えられた。首都圏で切符などの販売拠点が少ないJR東海にとっては、ネット販売=直販の比率が上がったことで、JR東日本に支払う手数料が大きく減った。
IT化には顧客も伴走する必要あり
チケットレスは“別な効能”も生んでいる。かつて金券ショップで売られていた東京─新大阪間など新幹線の指定席回数券は2022年3月末に廃止。転売ヤーたちもこのジャンルには手を出しにくくなった。
あるJR東海の幹部は打ち明ける。「(ITによる一連の効率化は)顧客がどれくらいそのサービスについてこられるかにかかっている」。3分に1本発車する列車に迷わず乗れるのも、発車4分前まで乗車する列車をスマホで変えられるのも、個々の乗客がEXサービスに習熟し、行動できていることが何より大きい。
10月の東海道新幹線の輸送量は、土日休日がコロナ禍前比で99%の水準まで戻ったのに対し、平日は94%にとどまっている。平日のビジネス需要のほうが伸びしろは大きい。のぞみは今日も休まず、絶え間なく効率を追求し続ける。
大野 和幸:東洋経済 記者
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