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なんとなく「副業」を始めた28歳男性が見た地獄 深く考えずの兼業は、悲劇への第一歩…?

東洋経済オンライン / 2023年12月8日 11時0分

だけど先述したように、入稿までやっていると、なかなか大変で。副業を続けているうちに、もう少し価格を上げたいな、と思うようになりました。

――お相手に価格交渉してみるという選択肢はあります?

飯塚さん:うーん正直、顧客が友人や親しい人であればあるほど、一度決めた単価を上げてください、と言いづらいですね……。

というのも、つねに「プロモーションにお金をかけたくない」という圧はすごく感じるんです。つねに「安く、なるべく安く」と言われてます。印刷コストも減らしたいから、1日早く入稿したら500円安くできる印刷サービスを使う時は絶対に早くしてほしいと言われたり。

クラシックのコンサートを単独で開催できるような方なので、そんなに厳しい状態ではないとは思うのですが、それでもやっぱりコンサートで収益が出る感じではないのかなと感じますね。そんななかで、印刷コストを500円でも安くと言われているのに、自分が3000円の値上げをお願いできるのかと言われると……。

――うーん、知人だとさらに言いづらいですね。

飯塚さん:なので、最初から安請け負いは知人相手でもだめだ、とすごく勉強になりました。もう少しお客さんが増えたら、自分から価格提案できるようになりたいですね。

若干、後悔していること

――そういうことを相談できる相手っています?

飯塚さん:僕は副業仲間がいないので、たとえば金額をどうやって決めているのか、前払いでもらったほうがいいのか、そういったアドバイスを聞ける環境にないのが一番悩みどころではあります。

僕はなんとなく副業を始めてしまったことに、若干の後悔の念があるんです。もっと交渉術や、値段、あるいはリスクを考えたうえで始めたらよかったな、と。同じデザイナーで副業している人の、依頼からの流れを勉強してから引き受けたかったです。

「なんとなく副業を始めてしまったことに、若干の後悔の念がある」と語る飯塚さん。彼の言う通り、副業を「なんとなく」流れで始める人は多いだろう。しかしその前に、副業に存在するリスクや知っておくべきことを伝える場はなかなか存在しない。会社であれば新人研修があるが、副業の個人事業主仕事において、新人研修は存在しないのだ。

後編では、飯塚さんが「副業を始めて、予想外だったこと」を語る。副業のプラス面とマイナス面、どちらもあることを知ってもらえたら、と思っている。

三宅 香帆:文筆家

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