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「そこそこの会社で正社員」はやめたほうがいい 「AI資本主義時代」に若者が大成功する方法とは

東洋経済オンライン / 2023年12月9日 8時30分

こうした様子を図解することを試みたのが、以下の図1だ。「資本主義ポジショニング・マップ」と名付ける。

(図1)資本主義ポジショニング・マップ

経済的な価値を集める力を赤の矢印で示し、個々のメンバーの経済力の大きさを丸の大きさで示してみた。この世界の経済力のチャンピオンは、主に創業者で、株式をたっぷり持っているオーナー社長であり、圧倒的だ。

実際の経済では、図の中で「サラリーマンの群れ」と記した場所に入る丸(「点」に見えるかもしれないが)の数が圧倒的で、彼(彼女)らが提供する価値が養分となって経済を循環している。

そこそこの会社に正社員として就職していると、親も本人も安心しているかもしれないが、ここのエリアには、似たもの同士の労働者が安く買い叩かれやすいことも含めて、「経済的に不利な重力」のようなものが働いている。損得的には、かなり悲惨だ。

早く気がついてくれるといいのだが、自分の不利に気づくことには認知的不協和の抵抗力が働くので、安く働く仲間同士で群れて「人生はこんなものだ」と諦めるようなケースが少なくない。例えば、娘や息子には、少なくともこのカテゴリーにだけとどまる職業人生を歩んでほしくないものだ。

「野心ある若者」が狙うべきコースは?

さて、人生では、必ずしもお金持ちを目指す必要はないのだが、経済的に不利なコースは歩みたくない。例えば、これから世に出て一旗揚げようと思う若者はどのようなコースを目指すといいのだろうか。

(図2)再掲・資本主義ポジショニング・マップ

筆者の断然のお勧めは、狙い筋Aのコースだ。すなわち「自分で起業する」「起業の初期に参加する」「ストックオプションをたくさんもらえる条件で働く」などで、株式性のリターンを求めるのだ。

この場合、リスクに晒すのは自らの「人的資本」だ。使えるものは、惜しみなく早く使おう。会社が失敗したら、あるいはクビになったら、またやり直すといいし、現在はかつてとちがってそれが可能だ。不動産投資のようなものとちがって、失敗しても借金なしだ。

繰り返すが、リスクを取らない者から、リスクを取る者が価値を吸い上げるのが経済の仕組みなのだ。無一文の若者が、何でリスクを取るか。自分の「人的資本」である。早く投資して、リターンを取るといい。

株式性の報酬にアクセスする働き方の機会がなかなか得られないとき、あるいはもっとありそうな場合として、リスクを取るには気が小さいとき、せめて自分が持っている金融資産にだけでもリスクを取る役割を担わせようとするのが、投資であり、図では狙い筋Bとして示した。

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