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2024年の日本株は「方向感が出にくい年」になる 「甲辰(きのえたつ)」の年で考える日経平均

東洋経済オンライン / 2023年12月29日 14時0分

まず、辰の相場格言は「辰巳天井」といわれるが、上昇相場では辰が天井になっていない(巳の天井が多い)。日経平均株価は1952(昭和27)年以降の平均騰落率が+28.0%と十二支中堂々の1位だ(1952年の+118.4%の影響が大きい)。ただし過去6回の勝敗は、4勝2敗で十二支中同率5位(5~9位)と、ものすごくいいというわけではない。日経平均株価の年間騰落率や、主な事件は以下のとおりだ。

【1952年:+118.4%/主な事件】「サンフランシスコ和条約発効」で独立国として主権回復、「旧日米安保条約発効」(4月)、東京飛行場返還(7月)

【1964年:▲0.7%】「日本『IMF8条国』移行」、OECD加盟(4月)、「東海道新幹線」東京新大阪間開業、東京オリンピック開催(10月)



【1976年:+14.5%】第一次天安門事件(4月)、ロッキード事件で田中角栄前首相逮捕(7月)、中国の毛沢東主席死去(9月)

【1988年:+39.9%】世界最長の海底トンネル「青函トンネル」開業(3月)、瀬戸大橋開通(4月)、大証と東証で株価指数先物取引開始(9月)

【2000年:▲27.2】小渕恵三前首相死去(5月)、三宅島噴火(7月)、日銀ゼロ金利解除を決定(8月)、そごう・大正生命・千代田生命などが破綻

【2012年:+22.9%】東京スカイツリー開業(5月)、FRBがQE3を導入(9月)、衆議院解散により政権交代(11月)、アベノミクス開始(12月)

こうしてみると、日経平均株価が上昇した年は、国家の主権回復や国内外政治の安定、金融市場の国際化・開放、日米の金融緩和、ランドマークの開業などがきっかけになっているようだ。

また下落した年は、国のトップ辞任、金融不安(証券不況や生命保険の破綻)などがきっかけとなっていることが多い。2024年の辰年は、何かこうした出来事があるのだろうか。上昇の年になるのか、下落の年になるかを見極めたい。

甲年の上昇時は「市場改革」「為替」などがキーワード

一方、西暦なら末尾に「4」がつく甲の年の相場はどうだろうか。甲年は、平均騰落率では+3.8%と十干中8位と結果は今ひとつだが、勝率でみると4勝3敗と6~7位と結果は平均的だ。年間騰落率や主な事件は以下のとおりだ。

【1954年:▲5.8%/主な事件】造船疑獄による政局不安(4月)

【1964年:▲0.7%】「日本『IMF8条国』移行」OECD加盟(4月)、「東海道新幹線」東京新大阪間開業、東京オリンピック開催(10月)

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