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初詣はお寺と神社どっち?意外に知らないマナー 初詣の歴史の振り返り、お参りの正しい仕方も

東洋経済オンライン / 2024年1月2日 17時0分

水と柄杓が置いてある場(御手洗・ミタラシ)で、柄杓に水を汲み口と手を清めます、身体を清めるためです。こうして心と身体を清らかな状態にして拝殿の前に立ちます。そしてお賽銭を入れて、鈴を鳴らします。神様に存在を知らせるのです。

その後に拝礼を行いますが、作法は二礼二拍で祈願、最後に一礼です。まず神様に2回礼をします。この時には頭を90度まで下げます。人間同士の挨拶は45度までですが、神様は人を越えた存在なので90度まで頭を下げます、正確には礼ではなく拝と呼びます。2回行うのは、通常の挨拶とさらに神様への挨拶として行うという意味です。

その後二拍、つまりパンパンと2回手を叩きます。これは穢れを払うため、そして神様をお呼びするためです。そして願い事を述べます。最後にこの機会をいただいたことへのお礼の気持ちでもう一度一礼して、拝礼は終了です(神社によって作法は異なることがあります)。

お寺の場合も、一礼して山門をくぐり手や口を清め拝殿に向かいますが、大きく違うところは、神社のように手を叩かず、ただ静かに一度手を合わせて合掌するという点です。

合掌するのは仏さまと1つになるためです。神社の神様は大自然や衣食住を司る神々が多く、その神々と一体になるという概念はなく、穢れを払って向き合うのです。そのために、礼を複数回行い、さらに柏手を複数回鳴らすのです。

最後に、初詣には、何を着て行けばよいのでしょうか? 新年の神仏詣でがこのようにレジャー化したとはいえ、神仏自身には何の変化もありません。古来より超自然的、超人間的な力を神仏に感じるからこそ、人は新年の神仏詣を繰り返してきたのでした。

初詣には着物を着たほうがよい

レジャー気分ではなく、本当に神仏という崇高な存在に感謝や祈願を通したいとの気持ちで参られるのでしたら、神主やお坊様同様に、日本の礼装着である着物を着たほうがよいでしょう。

最も格の高い女性の第一礼装着といえば、黒留袖と黒紋付です(黒留袖は既婚者のみ着用)。

五つ紋に黒色の無地の着物は正式には黒紋付と呼びます。弔いごとに黒共帯をしめる着方を喪服姿とよぶだけで、金銀の袋帯をしめれば祝い事に着ることもできるのです。

黒の紋入り姿が仰々しいと思われるなら、振袖、色留袖、訪問着、付け下げ、紋入りの色無地や江戸小紋といった礼装着でも良いと思います(振袖は未婚者のみ着用)。男性の礼装着は紋付の羽織に袴、一番格の高いのは黒紋付、色紋付がそれに続きます。

着物の背中の家紋はご先祖様を現します。着物の袖が長いのは周りとの縁をつなぐため。太い帯でお腹を締めることで自然にへそ下のツボである丹田に氣が下がり気持ちが落ち着きます。着物で、それも家紋入りの着物で参られるのが、神仏に一番敬意を表す姿になります。

池田 訓之:株式会社和想 代表取締役社長

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