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2024年はビットコインが大荒れの年になりそうだ ETF承認はバブルゲームの「終わりの始まり」

東洋経済オンライン / 2024年1月13日 8時30分

ついにアメリカでビットコイン現物に投資する上場場投資信託(ETF)が始まった。出だしは好調のようだが、今後はどうなるか(写真:塩大福/ PIXTA)

アメリカの証券取引委員会(SEC)が1月10日、暗号資産であるビットコインの現物に連動する上場投資信託(ETF)11本を承認したと発表した。これにより、機関投資家や個人投資家はビットコインを直接保有することなく同資産に投資することが可能になった。

このニュースを暗号資産トレーダーたちは心待ちにしていた。公式発表前日の9日には、SECのXアカウントがハッキングされ、「すでに承認された」というフェイクニュースがされていたほどだった。

「ついに来た!」ということで「ビットコイン暴騰!」かと思いきや、暗号資産ウォッチャーからは「SEC承認となれば、材料出尽くしで暴落する」という見方が有力だった。すでに2023年、ビットコインは大幅上昇していたが、このSEC承認への期待が理由だったから、その反動が来るということだ。

ビットコインは乱高下後、さらに大幅上昇する

しかし、私はまったく違うシナリオを想定している。まず、乱高下し、その後、さらに大幅上昇すると予想する。個人的には、暗号資産は価値がゼロだと思っており、JPモルガンのジェームズ・ダイモンCEOは、暗号資産は「詐欺」だと非難し、2023年12月の議会公聴会で「自分に権限があれば暗号資産業界を閉鎖するだろう」と述べたが、彼に120%賛成だ。

それでもビットコインは上昇する。いやだからこそ、暴騰するのだ。暗号資産そのものには何の価値もない。正真正銘のゼロである。それは何も暗号資産に限ったことではない。マネーはすべて無価値だし、ドル紙幣も無価値、金(ゴールド)だって、実は1トロイオンス=2000ドルの価値などとてもなく、プラチナの1トロイオンス=900ドル台よりははるかに低いはずだ。

要はバブルだと言いたいのかと言われそうだが、バブルであることは間違いがないが、商品化された投資対象はすべてバブルになっているから、上場個別株も上場して取引されている原油などの商品も資源もすべて同じことだ。

しかし、それらは価値がゼロではない。ドルですら、紙っぺらだが(最近は紙ではないドルが大半だが)、決済手段としての価値が一応ある。

一方、暗号資産は純粋にゼロだ。決済手段として使おうと思えば使える場面もあるが(実際に使われているのは違法な取引に関するものがほとんどで、だから価値があるという面もあるのだが)、普通は使わないから、完全にゼロと考えていいだろう。

だからこそ、トレーディングゲームのチップとして、手段として最も純粋に使い勝手が良いのだ。価値がゼロであるからこそ、バブルにおけるババ抜きゲームの手段として非常に価値が高い。だから、バブルになったときに最も上がるし、暴落するときはまさにゼロになることがありうる。

「バブルでない状態のビットコイン」をどう考えるか

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