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2024年はビットコインが大荒れの年になりそうだ ETF承認はバブルゲームの「終わりの始まり」

東洋経済オンライン / 2024年1月13日 8時30分

そこでだ。現物ビットコインのETFの登場なのだ。つまり、いままでのビットコイントレーダー、主に普通の金融商品に投資しない人々だけのバブルババ抜きゲームの世界に、“本物の”いや“古臭い”伝統的なメインストリームの投資家、機関投資家、平凡な、バブルゲーム好きでない、投資だと思って上場金融商品を買う個人投資家たちの需要が流れ込むことになる。

そりゃあ、上がる。まずは、買いから入らないと始まらない。買わなければ売れない。現物ビットコインだから、ビットコインの価格に連動する紙っぺら、いや仮想の金融商品を売買するのと違う。実物(?)のビットコインを買わなければ組成できないETFを買う人々が現れたのだ。しかも、いままでビットコインを投資対象としていない人々だ。しかも、バブルババ抜きゲームとしてではなく、投資、一定期間保有して値上がりを待つ、別の動物たちなのだ。

だから、上がる。このネタでポジショントークをして盛り上げた人々が「待ってました!」とひととおり売るが、買いは続く。ETFの値段が下がっていったん落ち着けば、そこでETFを買う人々が出てくる。だから、売ってしまったバブルトレーダーたちは、いったん底打ちをしたように見えたところで、もう一度ゲームに参入する。あるいは、売ったことを後悔して買ってくる。

これは、18世紀の南海泡沫バブルで儲けたアイザック・ニュートンが、値上がりがさらに急速に続いたのを見て、売ったことを後悔して、再度買って、そこで大暴落の憂き目に遭ったのと同じことだ。

昨年上場した半導体企業であるイギリスのアーム・ホールディングスがIPO(新規株式公開)後、下がり続け、「IPOが株価のピークか」と思われたのちに、盛り返してくるのとも同じ構造だ(こちらは今後、どうなるかは意見が分かれているだろうが)。

したがって、ビットコインは現物ETFを背景に新しい投資家層の流入、それをネタに右往左往する既存のトレーダーたちの混乱で、乱高下をしばらく続け、いったん大幅下落したあと、どこかで再度上昇してくるだろう。

その上昇のきっかけはいろいろあるだろうが、それはまさに現実世界の状況次第、事件次第。株式市場が大幅上昇を続ければ、市場全体の大きなバブルの波に乗ってビットコインもバブルを続けるだろう。

盛り上がった後一気に大暴落か、暗号資産ETFは要観察

一方、アメリカの中央銀行であるFEDの利下げがなくて、慌てた投資家が株価を押し下げたり、あるいは軟着陸すると思われた同国経済が予想以上に一気に冷え込み、それにもかかわらず利下げは中途半端で株がパニック売りになったり……と、そのような“普通の”資産市場が崩れたときにどうなるか。

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