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食道がん「のどの違和感」が出る前に見つける方法 耳鼻科で異常なしの場合、次の行動が重要に

東洋経済オンライン / 2024年1月17日 12時5分

食道がん、特に注意したほうがいい人は?(写真: Graphs / PIXTA)

経済評論家で、東洋経済オンラインでも人気連載「新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場」で執筆していた山崎元さん(65歳)が1月1日、亡くなった。山崎さんを死に至らしめた原因は「食道がん」だった。

【図表】食道がんの患者数と死亡数

食道がんとは、どんながんなのか、YouTubeの『がん防災チャンネル』などでがん情報を発信する宮崎善仁会病院腫瘍内科の押川勝太郎医師に話を聞いた。

国立がん研究センターのがん情報サービスによると、1年間で食道がんと診断された人の数は2万6000人強(2019年)、亡くなった人は約1万人(2020年)だ。罹患者数、死亡者数とも女性より男性に多い。5年相対生存率(2009~2011年)は、41.5 %だ。

※外部配信先では図表を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください

著名人では山崎さんのほか、秋野暢子さん、野口五郎さん、堀ちえみさんなども食道がんを患ったことを公表している。

山崎さんはのどの調子に異変を感じた

山崎さんが自身のがんについてつづったコラム「『癌』になって、考えたこと、感じたこと」によると、2022年6月頃、のどの調子が悪くなり耳鼻科で診てもらっている。

「食道がんの初発症状は大きく、狭窄(のどが狭くなる)が3割、嚥下困難(飲み込みが悪くなる)が2割、胸痛が1割です。症状がない人も2割程度います」と押川医師。のどの症状を耳鼻科で診てもらったことがきっかけで、食道がんが発見されるケースは、けっこうあるそうだ。

ここで大事になるのは、耳鼻科で「異常がない」と言われたあとの行動だ。そのまま放っておくか、そこから次の行動に移せるかで、大きく違ってくる。

食道とのど(咽頭・口頭)は同じ場所にあるが別の器官であり、診療科が違う。そのため、耳鼻科で食道がんが見つかることはほぼない。

「耳鼻科で『問題なし』になったときに、多くの場合、診てくれた耳鼻科医が、『これはもしかしたら食道に異常があるかもしれない、食道のがんかもしれない』と、消化器内科の受診を勧めてくれます。しかし、そうではないケースもある。その場合でも、患者さん自身が自ら気づいて消化器内科を受診することが、きわめて重要です」(押川医師)

症状がある場合、すでにがんが進行している可能性が高い。

「食道がんもほかの多くの消化器がんと同様、内側の粘膜に発生して、そこから広がっていきます。ただし、胃や大腸と違って食道の外側には、ソーセージの皮のような漿膜(しょうまく)という組織がなく、壁が薄い。症状があるときにはすでに食道の壁にがんがもぐり込んでいて、リンパ節転移が起こっていることも少なくないのです」(押川医師)

食道がんは無症状でも発見可能

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