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元CAが指摘、ペットと同伴搭乗「非常時の問題点」 アメリカ消防局にはペット救助のノウハウも

東洋経済オンライン / 2024年1月27日 12時20分

飛行機などを利用して世界各国の飼い主のもとへ犬や猫を届ける仕事をしているSさんは、同伴搭乗で下記のような出来事があったと話します。

■アレルギーを持つ乗客が隣席になり、「他の席に移動してほしい」と言われた。

■においに敏感な乗客が隣席になり、「くさい」と言われた。

■天候不良で機体が大きく揺れた際、猫が飛行機酔いして何度も吐いてしまった。吐いたものを処理したが、猫の体などに付いたものは取り切れず、周辺の乗客から「くさい」と言われた。

■犬が鳴き続けてしまい、「うるさい!」と周辺の乗客から怒鳴られた。

■シートベルト着用サインが出ているときに、猫が下痢をしてしまった。猫のお尻や尻尾に付いた便は拭いただけでは取りきれず、周囲の乗客から「くさいので別の席に移動してほしい」と言われた。

■飛行中に猫がペットケージを引っかき続け、「うるさい!」と隣席の乗客に怒鳴られた。猫も爪が剥がれて、出血してしまった。

Sさんは言います。「同伴搭乗は、常に犬や猫を見ていられるのでその点の安心感は高まりますが、犬や猫にとって快適だとは思いません。また、ほかの乗客への気遣いがかなり重要になりますね」。

筆者は愛犬・愛猫と暮らしていますが、彼らとの移動の手段として飛行機を選択するのは、最終手段と考えています。その理由は、前述した「脱出の際にはペットは機内に置いて行かなくてはならない」ということ、またそれ以前に、彼らにとってほかの移動手段のほうが快適だと感じているからです。

例えば、新幹線は「手回り品」の切符を駅の窓口で購入すれば、犬や猫と同伴乗車できます。特大荷物スペースつき座席を予約すれば、大きめのペットケージを置くこともできます。

鳴いたり、粗相をしたりした場合は、デッキに出て対応するか、次の駅で下車することも可能です。素早い対応ができるので、周囲の人に迷惑をかけることやペットの不快感などを軽減できます。

タクシーに同伴乗車するときは、まず運転手さんにペットを乗せてよいか聞く必要がありますが、ほかに乗客はいないので、飼い主もペットも落ち着いて乗車できます。ペット同伴専用のタクシーであればより安心です。

筆者の場合は、移動のほとんどが自家用車です。周囲の人への配慮も、車から降りたときだけで済みます。何より愛犬・愛猫も乗り慣れていますし、ストレスも最小限で移動できます。

目的地にもよりますが、飛行機、船、電車、バス、タクシー、車などペットを同伴できる移動手段はたくさんあります。しかし、それぞれにおいて非常時のリスクや周囲の人への配慮の範囲も大きく違ってきます。

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