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2浪東大「恋愛こじらせた」彼女を変えた親の一言 現役でも東大は狙える実力だったものの…

東洋経済オンライン / 2024年1月28日 7時40分

家に書類が届いても、事務が手続きを間違えたとか、採点ミスかなとか思って、ずっと信じられなかったです。親と友達も合格すると思わなかったらしく、報告すると驚いていました」

親は「あなたが生きてさえいてくれたらいい」

こうして2浪の年齢で東大に入ったTさん。

浪人してよかったことを聞いたところ、「世間が失敗とみなすことがマイナスとは限らないと思うようになった」、頑張れた理由は「親のおかげ」だと答えてくれました。

「東大でできた友達はとても優秀で素晴らしい人たちですが、一方で完璧主義な人も多いと感じます。そうした考え方だと、『新卒で就職できなかった人』『留年した人』『仕事を辞めた人』などを『失敗した』と捉えるはずです。

ですが、自分は浪人をしたおかげで開き直れて、『人生そういうこともあるよね』と思えるようになりました。私ももし現役で東大に入ってたら、鼻高になっていただろうし、挫折が怖くなっていたはずです。

自分の失敗に対して過度に落ち込まず、変えられる未来をよくしようと前を向けるようになったこと、他人の失敗や挫折に対して以前よりその苦しさを想像して寄り添えるようになったこと、王道でない“コスパ”のよくない生き方も楽しめるようになったことは、挫折や浪人によって得たとても大きな収穫だと思います。

そして今の自分があるのも、『あなたが生きてさえいてくれたらいい!』と言って応援してくれた両親のおかげだなと思います。人生がどん底だった時期に、親に相談したことで、どれだけ自分のことを思ってくれているのかを知ることができました。そう言ってくれる人がいるから、『私は絶対に幸せにならなきゃいけない』と思えて人生が上向いたので、これから両親には恩返しをしていきたいですね」

現在、Tさんは東京大学の4年生。文科Ⅰ類から法学部に進み、法曹を目指して勉強をされています。

「東大受験で、勉強が好きなことと、目標を持って過ごすことが自分の人生によいと思った」ことでこの進路を選んだ彼女は、現在司法試験予備試験の論文式試験を突破し、1月の口述試験の結果を待っている状態です。

合格したら法曹になり、不合格だったらロースクールに進むそうですが、どちらに転んでも悔いはないだろうとのことで、前向きな生活を送れているようです。

失敗しても人生はやり直せる

「私は一度、自分の選択を後悔し、浪人でやり直すことをしました。だから、東大では最初から自分が望むことをやるように努めてきました。人付き合いも積極的にしてきましたし、この環境で勉強できること自体が奇跡だと思い、勉強にも打ち込んでいます。もし失敗しても、やり直せることを知ることができたので、落ちて法曹になるのが遅れても、なんとかなるだろうと思っています。

私の経歴は恥ずかしい失敗も多く含んでおり、決して人に勧められるようなものではないですが、みなさんにとって、一度選択を間違えてもこんなふうにもがいてなんとか満足のいく結果をつかめることがあるんだ、と勇気を持ったり自分の可能性を信じたりするきっかけになれたら嬉しいです」

「目標が人生を豊かにする」

かつて手のひらからこぼれ落ちた未来を、目の前のことを楽しみながらつかみ直すことができた彼女だからこそ、出会いや今いる環境に感謝し、試験の結果に一喜一憂しない強さを身につけることができたのだと思いました。

Tさんの浪人生活の教訓:目標を持ち、それに向かって努力することが人生を豊かにする

濱井 正吾:教育系ライター

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