アサヒが撤退「ストロング系」はなぜ広がったのか 「健全で持続可能な飲酒文化」は負け惜しみの感も
東洋経済オンライン / 2024年1月29日 18時0分
最近は「トー横キッズ(歌舞伎町にある新宿東宝ビル周辺の路地裏でたむろをする若者)」がストローを刺して飲むお酒として、ストロング系もフィーチャーされている。しかし、問題点はその場の危険性や酒の度数ではなく、そのような場所にしか居場所を求められない者たちの背景に何があるのかということである。ストロング系に関しても、それらを飲まざるをえないという点に着目しなければならない。
そして、これは酒飲みである筆者の主観だが、ストロング系の台頭は純粋に「コンビニで購入できる安くておいしい酒」がストロング系しかなかったからではないかと考える。
ストロング系が流行する以前、コンビニでは「第三のビール」や「発泡酒」が缶ビールの代わりに売られていた。しかし、酒の味を知らない若者だってこれらが「ビールのまがい物」であることぐらいわかっていた。
それに、これらは度数も低いため何本も飲まないと酔えないのだが、何本も「おいしくない」酒を飲みたいわけではない。それがストロング系であれば1缶飲めばもう「出来上がる」ことができるのだ。
さらに、味もレモンやぶどう、ライム、それに甘口か辛口と種類も豊富なため、お酒にまだ慣れていない若者にも飲みやすい。そうなればビールのまがい物である、第三のビールや発泡酒に手が伸びなくなるのは当然の話だ。
つまり、国が酒税法でやたらとビール会社を締め付けた結果が、ストロング系を生み出した一因だ……と言い切るのはやや主観が過ぎるかもしれないが、とは言え筆者の主張に、部分的に納得する人も少なくないのではと思う。
毎日ストロング系を浴びるように飲んでいた筆者
こうした歴史がストロング系にはあるため、今回のアサヒの報道に関してはなんだか冷ややかな目で見てしまうのかもしれない。ストロング系の台頭は良くも悪くも世間のニーズに応えた結果であるため、それを飲料メーカー自らが否定するのは、いかがなものなのだろうか?
一方で、ストロング系の健康被害は間違いなくあるだろう。当たり前のことではあるが、「お酒は節度を守って楽しむもの」である。
そこで、1月30日配信の後編ー「ストロング系」毎日10缶飲んでた私に起きた異変ーでは、毎日ストロング系を浴びるように飲んでいた結果、筆者の体にどのような”異変”が起きたのかをご紹介したい。
(※後編記事へのリンクは、公開後に見られるようになります)
千駄木 雄大:編集者/ライター
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