1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

「セクシー田中さん」悲しい出来事の裏にある現実 ドラマ関係者のバッシング過熱に感じること

東洋経済オンライン / 2024年1月31日 1時15分

(画像:ドラマ「セクシー田中さん」公式サイトより)

悲しい知らせに、多くの人々が心を痛めたのではないでしょうか。1月29日夕方、「セクシー田中さん」「砂時計」「Piece」「Bread & Butter」などで知られる漫画家・芦原妃名子さんが栃木県内で亡くなったことが報じられました。

【画像】日本テレビが公式サイト上に掲載したコメント

26日に芦原さんがブログやXに昨秋放送のドラマ「セクシー田中さん」(日本テレビ)で、ラスト2話の脚本を担当することになった経緯を公表してからわずか3日。そこでは、時系列に沿ったやり取り、当初の条件、加筆修正の労力、戸惑いや無念などがつづられていました。

しかし、それを見たネット上の人々は、同作の脚本家が昨年末、自身のインスタグラムに、「最後は脚本も書きたいという原作者たっての要望があり、過去に経験したことのない事態で困惑しましたが、残念ながら急きょ協力という形で携わることとなりました」などとコメントしていたことに注目。芦原さんが要望して書いたのではなく、労力や無念があったことを知った人々が、「許さない」「名前を覚えたからな」などと脚本家を責めるような声を上げていきました。

「攻撃したかったわけじゃなくて。ごめんなさい」

これを受けて芦原さんは28日に投稿を削除し、Xで「攻撃したかったわけじゃなくて。ごめんなさい」と謝罪。真意が伝わらなかったうえに、自分の発言が人を攻撃するにきっかけになってしまったことへの心痛は、私たちの想像を超えるものがあったのかもしれません。

今回の件は26日から現在までさまざまな記事で報じられていますが、実写化やドラマ制作の本質を掘り下げたものはほとんどなく、だからこそ個人への攻撃につながっているような感があります。もちろん芦原さんが亡くなったことと一連の件に直接関係があったとは断言できないのですが、タイミング的にまったくの無関係とも言えないと感じられるのも事実。ここでは漫画や小説をドラマ化する際、関係者の間などで問題になりやすいところなどを挙げつつ、考えられる対策などを探っていきます。

ドラマ制作の本質を掘り下げる前に書いておきたいのは、「脚本家、テレビ局のプロデューサー、出版社の担当編集などへの個人批判は絶対にやめてほしい」ということ。今回の件は決して「脚本家VS原作者」ではないし、「プロデューサーや担当編集が悪い」といった個人の問題ではありません。

ドラマ「セクシー田中さん」の制作には、放送局の日本テレビと漫画発行元の小学館が関わっていて、両社ではたくさんの人々が制作に携わっています。たとえばプロデューサー、脚本家、演出家、あるいは、出版社の担当編集、営業担当など、関係者は実に多岐に渡ります。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください