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「一姫二太郎」は子供何人?親の日本語力も深刻だ 「言葉の正しい理解」が"社会的トラブル"を防ぐ

東洋経済オンライン / 2024年2月3日 10時0分

もしも子供が3人いるお父さんが、「うちは一姫二太郎なんですよ」と言ったなら、相手は「計2人」と思ってしまい、やがてその誤解のままに関係が続く……という気持ち悪いことにもなりかねません。

また、以前「〇〇さんの琴線に触れて激怒された」と嘆いた人がいました。

「逆鱗(げきりん)に触れて」の誤りですが、学生に行ったアンケート調査では、同様の混同以外に、そもそも「琴線に触れる」を「人の怒りに触れる」という意味で使っていた人が7割以上も。

琴線とは、感動する微妙な心情を指し、激怒とは無縁です。 

言葉は――相手を理解し、自分の考えを説明するためのものですから、それが正しく発信できないということは、生きる力を自ら減じているようなものです。

もしかしたら誤って覚えているかも…

ここに、誤りがちな例をいくつか挙げてみますので、頭のなかにある記憶と照らし合わせてみてください。

【誤りが多い例】
1 正➡馬子にも衣装 誤➡孫にも衣裳
2 正➡渡る世間に鬼はない 誤➡渡る世間は鬼ばかり
3 正➡餞(はなむけ)の言葉 誤➡花向けの言葉
4 正➡取りつく島がない 誤➡取りつく暇がない 
5 正➡図に乗る 誤➡頭に乗る
6 正➡的を射る 誤➡的を得る
             (※正しいほうの意味は、記事の最後に)

さらに、四字熟語でも、こんな誤りをする人が大勢います。口から音で発するときは誰にも気づかれませんが、字で書くと“覚え間違い”があらわになりますから注意しましょう。

たとえば、次の4つは、その代表例です。

間違えて覚えやすい「四字熟語」

★正➡一心同体  誤➡一身同体

ポイントは――「こころ」か、「からだ」か。正解は「心」なのですね、この場合。

「一身」は、自分(の身体)、あるいは1人の身体。

「一心」は、心と心を合わせること、一致させること、です。

したがって、意味は「異なった2つの心が、つまり2人が心を合わせて同じ体のようになって、強く固く結びついたさま」となります。

★正➡絶体絶命 誤➡絶対絶命

「絶対」は、「必ず」「何が何でも」「どうしても」などの意味で使われますが、「絶対絶命」というのは間違いです。

「絶命」は死ぬということですから、「何が何でも死ぬ」とでもいうような感じになってちょっと変。

体という字を用いる「絶体絶命」は、「体も命も極まるほどの、とうてい逃れられない困難な状況に置かれていること」を表す、重みある言葉なのです。

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