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「一姫二太郎」は子供何人?親の日本語力も深刻だ 「言葉の正しい理解」が"社会的トラブル"を防ぐ

東洋経済オンライン / 2024年2月3日 10時0分

「渡る世間は鬼ばかり」は、橋田壽賀子氏の脚本によるテレビドラマのタイトル。

あまりにも長く続いた高視聴率の長寿番組だったため、多くの人の頭のなかに、こちらのほうがこびりついてしまっているようですが、正しくは「—に鬼はない」です。

厳しい世の中で生きていくのは大変なこと、他人は冷たそうに見えるし、自分のような者を助けてくれそうにない……そう思っている人もきっと多いはず。でも、実は世間はそうではありません。

困っている人を助けたり、慈悲深い心を持っている人はどこにでもいるもの、という意味を持つ言葉です。

他の言葉の意味も確認していきましょう。

まだある、間違えやすい日本語の答え

③ 正➡餞(はなむけ)の言葉 誤➡花向けの言葉

「餞」は、「馬の鼻向け」の意を持ちます。

その昔、旅立つ人が乗る馬の鼻を行くべき方向へ向けて、去る人を見送ったという習慣から来ている言葉です。やがて、見送る人たちが去る人の旅立ちや門出の際に、品物やお金や詩歌などを贈るというならわしに変化していきました。

学校の卒業式などで卒業していく生徒たちに「餞の言葉」が贈られるのはよく見受けられるシーンです。

その際、花束の贈呈などもあったりしますが、その「花を向ける」ではないので、間違えないように。

④ 正➡取りつく島がない 誤➡取りつく暇がない

島は、すがるべき場所、しいては頼りになる人のたとえです。

困窮したときや相談事があるときなど、ぜひ親身になってもらいたいのに、どういうわけか、態度が冷たい。つっけんどんで知らぬそぶり。

話しかけるきっかけすらなくて途方に暮れてしまう……。

いわばそういう状況が「取りつく島がない」です。決して「暇がない」のではありません。「シマ」と「ヒマ」。音は似ていますが。

⑤ 正➡図に乗る 誤➡頭に乗る

「あいつ、“ず”に乗って……」と、人に腹を立てるときは、頭に血が上りがち。でも、乗るのは「頭に」ではなく「図に」なのです。

「図」とは、たくらみ、はかりごと、思うつぼ、などを意味します。

そして「乗る」には、調子づく、つけあがる、という意味が。

少し長めに言い直すと「自分の思いどおりに事がうまくいったからといって、いい気になって調子づいてるあいつめ……」と、いったところでしょうか。

⑥ 正➡的を射る 誤➡的を得る

弓で矢を放つ弓道では、あるいは投矢遊びのダーツでも、遠くにある的の中心に命中させることが一番。

そこから転じて、物事の最も大事な点を確実にとらえることを「的を射る」といいます。だから「得る」は誤り。

「的を射た発言」とか「的を射た質問」という褒め言葉がありますが、肝心な要点をしっかり突いているからです。

山口 謠司:大東文化大学文学部教授

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