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異様に眠れる人気ビジホ・スーパーホテルの実態 月額200万円のクレーム保証で顧客の声を聞く

東洋経済オンライン / 2024年2月8日 12時10分

フロント横にカラフルに並ぶ、「選べる枕」の棚(写真:スーパーホテル提供)

男性はもちろん、昨今は女性や外国人観光客など、多くの人が利用しているビジネスホテル。各ホテルはそれぞれに、代名詞とも言えるサービスや設備を持っている。けれど昨今のホテル選びでは価格ばかりが注目され、提供側がこだわっているポイントにはスポットライトが当たっていないこともしばしばだ。

この連載、「ビジネスホテル、言われてみればよく知らない話」では、各ビジネスホテルの代名詞的なサービス・設備を紹介し、さらに、その奥にある経営哲学や歴史、ホスピタリティまでを紐解いていく。第3回は、スーパーホテルの眠りへのこだわりと、非常識な「3大革命」について前後編でお届けする。

8種類から「自分に合った枕」を選んで客室へ

出張族からの評価が高く、顧客の約7割はリピーター。「推し」とでも言うべきコアな顧客の獲得に成功しているホテルチェーンがスーパーホテルだ。今月開催される「ファンミーティング」には、「スーパーホテルの魅力を語りたい」と20名の枠に840名から応募があったという。

【写真で見る】ビジネスマンにはありがたい…スーパーホテルの代名詞「8種類から選べる枕」

そんなファンを離さない要因の1つが、1996年の開業から続ける、「ぐっすり眠れる」滞在への取り組みだ。なかでも枕は8種類から選べるスタイルで、他ホテルとの大きな差別化につながっている。

枕を選ぶのはチェックイン後すぐ。客室に上がる前に、カウンター横やエレベーター横にある専用棚からセルフで取る。ホワイト、イエロー、グリーン……と8種類全て色が異なり、並ぶ様は実にカラフル。それぞれに高さ、硬さ、素材や形状が異なる。だが、枕の色分けは全国統一のため、リピーターには「自分に合った枕」がひと目でわかる。

また、あらかじめ使用する枕を顧客データに登録しておけば、チェックイン前に客室に入れておいてくれるサービスも。枕は8種類合計で宿泊人数分用意されているが、日によっては人気が偏り、好みの枕が使えないこともあるからだ。

経営品質本部 本部長の星山英子氏は、「登録については受付で自己申告もしていただけますが、スタッフがお客様との会話から、『毎回この枕を使われる』と気づいて行うこともあります。一度登録いただければ、全チェーンでその枕をご用意しておきます」とほほ笑む。

試行錯誤の結論は「人それぞれに好みが違う」

選べる枕はゲストからも好評だ。それを示すのが公式ECサイトの売れ行き。約5000~9000円と比較的高額ながら、一番の売れすじ商品となっている。そんな8種のラインアップについて、ここで簡単に解説しよう。

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