ワークマン「職人を軽視してる」批判は本当なのか 企業イメージの変化に、消費者が追いついてない
東洋経済オンライン / 2024年2月10日 11時50分
作業服大手のチェーン・ワークマンが2月5日、2024年3月期の業績予想を下方修正した。通期の売上高に当たる営業総収入は、1365億7600万円から1349億9300万円に。純利益は、175億6300万円から160億3000万円に、およそ1割ほど引き下げられた格好だ。
【写真で見る】職人は入りにくい? 「ワークマン女子」など新業態の様子
近年、ワークマンは専務・土屋哲雄氏の「しない経営」「エクセル経営」という方針で大きく業績を拡大し、インタビューや書籍などでも注目を集めていた。それだけに、今回の下方修正は、話題性をもって報じられたニュースとなった。
下方修正の理由自体は、タイミング的な問題も大きく、業績的には今のところ大きな問題はなさそうだが、筆者が興味深く思ったのは、そのニュースに対するコメントに、なぜか「アンチワークマン」的なものが多いことだ。
実はここには「ワークマン」をめぐるイメージの問題、そしてブランドがイメージを変更していく「リブランディング」の問題が隠れていると筆者は思う。どういうことか。
今回は、このニュースから企業の「イメージ」や「ブランディング」、そして「リブランディング」について考えてみよう。
ズレるワークマンの「イメージ」
ワークマンが業績を下方修正した理由については、暖冬による防寒商品の売れ行きが低調であったことや、キャンプ需要の一巡、継続的な円安に伴う売り上げ原価の影響が指摘されている。
とはいえ、「下方修正」という言葉に引きずられすぎてはいけない。ワークマンのホームページを見ると、基本的には下方修正後の営業利益も、過去4年でほぼ横ばいの数値であり、2019年3月期の営業利益135億円から100億円ほど高い。利益率を見ても、他のアパレル企業などと比較すると依然として高水準にある。つまり、今回の下方修正は、暖冬などによる一時的なものだということだ。
にもかかわらず、こうしたニュースへのコメントを見ると、「ワークマンはオワコン」的な論調のアンチコメントが目立つのが興味深い。その中には「最近のワークマンは女子向け商品などにうつつを抜かして職人が入りづらい」「職人向けという本業を疎かにしている」という、もともとワークマンがターゲットにしていた「職人」のほうを向かなくなったことに対する不満が多い。
多くの論者が指摘している通り、高品質なモノやサービスが溢れている今、企業が商品を売るために留意するのが「イメージ」だ。「ブランドイメージ」と言い換えてもいい。
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