1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

婚活苦戦中の男女にみる「相手への高い要求」問題 「結婚の落としどころ」と「理想の結婚」を考える

東洋経済オンライン / 2024年2月15日 11時50分

そんなとき、4歳の男の子が別れた妻側にいるというしんや(36歳、仮名)と見合いをした。しんやが離婚したのは、2年前のこと。元妻に好きな男性ができたことが離婚理由だった。

「日本では子どもが小さいと、親権は原則母親が取る。実際自分は日々の仕事があるので、子どもを引き取ることは無理だった。離婚でつらかったのは、子どもと離れ離れになることでした」

お見合いのときに、しんやはこう言っていた。そして、お見合い後、交際に入ると、しのぶの子どもを交えたデートを希望し、娘もすぐにしんやに懐いた。

この2人は、あっという間に成婚を決めた。

この2人がうまくいったのは、お互いの年齢が近かったこと。お互いの子どもの年齢が同じだったこと、だろう。前の結婚期間が2人とも2年程度で、それまでの経験値が似ていたために、わかり合えるところも多かったからではないか。

では、熟年同士の再婚は、どうか。

あき(53歳、仮名)は、長女が社会人になったのをきっかけに3年前に離婚。そして、長男が社会人になった今年、自分の第二の人生を歩もうと、婚活をスタートさせた。

いくつかのお見合いを経て、としはる(52歳、仮名)と交際に入ったのだが、この交際にはとても前向きだった。としはるは、5年前に妻を病気で亡くしていて、20歳になる長女と23歳になる長男がいた。

長女は大学の近くに一人暮らし。長男はすでに就職し、こちらも一人暮らし。親子仲がとてもよかった。

あきが、あるときこんな相談を持ちかけてきた。

「としはるさんは、私とのデートよりも、お子さんとの約束が優先なんですよね。2週間ほど前に、『今度の3連休は、車を出すので遠出しましょう』とおっしゃっていたのに、昨日、『ごめんなさい。3連休は娘が帰ってくることになったので、一緒に過ごしてあげようと思います』と、キャンセルされました」

これに対して、筆者は言った。

「娘さんも、息子さんもいつかは独立をして、親から離れていきます。でも、もしも再婚をしたら、あきさんはとしはるさんと、毎日一つ屋根の下でこれからの人生を暮らすことになる。今お子さんを優先させているのは、むしろよいことではないですか?」

結婚生活が20年以上経ってから熟年離婚した。もしくは死別をした。そこから再婚しようという人たちは、すでに長年をかけて築いた一つの家庭があり、そこでの子どもたちとの関係もある。

お互いの家庭があって、その上に成り立つ再婚なのだから、前の家族の存在は丸ごと認め、その親子関係には口出しをしないほうがいい。

あきととしはるは、焦らずに、ゆっくりとお互いの関係を育んでいる。

100組のカップルがいたら、100通りの関係の築き方があるだろう。年齢がいくつか、初婚か再婚かによっても、結婚への考え方は、違ってくる。今回紹介したのはほんの数例だが、自分にとっての結婚の落としどころを見つけて、お相手探しをしてみてはどうだろうか。

鎌田 れい:仲人・ライター

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください