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「セクシー田中さん」報道で多発する意外な勘違い 現在のドラマは本当に漫画原作ばかりなのか?

東洋経済オンライン / 2024年2月16日 16時0分

また、「テレビ朝日新人シナリオ大賞」も開催されていましたが、昨年「日テレ シナリオライターコンテスト」「TBS NEXT WRITERS CHALLENGE」の2つが新設。これで民放主要4局のシナリオコンクールがそろったことになり、オリジナルを書ける脚本家の発掘・育成と、海外では主流のチームライティング構築に向けた前向きな変化と言っていいでしょう。

その他にも、「他局との原作争奪戦を回避できる」「出版社や原作者との度重なるやり取りや許諾が不要になる」「原作ファンからの批判を避けられる」などオリジナル重視の理由は少なくありません。より収益性を高めていくためには、自局のプロデューサーと編成部主導による自由かつスピーディーな意思決定が必要であり、リスク回避の点も含めてオリジナルが求められているのです。

深夜帯の大半が漫画原作だった

ではなぜ「ドラマは漫画原作ばかり」というミスリードが生まれてしまったのか。その主な理由は深夜帯とNHK総合のドラマにあります。

まず深夜帯では

月曜の「ブラックガールズトーク」(テレビ東京系23時6分)、「先生さようなら」(日本テレビ24時59分)、「チェイサーゲームW」(テレビ東京系26時35分)

火曜の「リビングの松永さん」(カンテレ・フジテレビ系23時)、「夫を社会的に抹殺する5つの方法 Season2」(テレビ東京系24時30分)、「瓜を破る~一線を越えた、その先には」(TBS系24時58分)

水曜の「パティスリーMON」(テレビ東京系24時30分)。

木曜の「めぐる未来」(読売テレビ・日本テレビ系23時59分)

金曜の「消せない『私』―復讐の連鎖―」(日本テレビ系24時30分)

土曜の「離婚しない男―サレ夫と悪嫁の騙し愛―」(テレビ朝日系23時30分)、「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」(東海テレビ・フジテレビ系23時40分)

これらはすべて漫画原作のドラマ。

深夜帯のほとんどが漫画原作のドラマで占められているのです。深夜帯は「限られた予算の中で手早く手堅く配信再生数を稼ぎたい」という傾向が強く、プロデュースの主流は“漫画原作×アイドル的な人気を持つ俳優”のかけ合わせ。

深夜帯はゴールデン・プライム帯より、キャストやスタッフの人数、制作にかける時間と予算、PRの量、ネットニュースの数、SNSの反応などが段違いに少ないことは間違いないありません。言わば、「ゴールデン・プライム帯はオリジナルでホームラン狙い」「深夜帯は漫画原作で手堅くヒット狙い」のようなニュアンスで制作されているのです。

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