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別れの手紙を託し生死と向き合った音楽家の覚悟 このお手紙がお手元に届く時、僕はこの世におりません

東洋経済オンライン / 2024年2月20日 11時50分

公式サイトの運営を任されたスタッフの方によると、この文章は少なくとも2017年4月にはしたためられて家族に託されていたという。再び体調が悪化してから腸閉塞が判明した時期だ。それから1年半、死と隣り合わせの覚悟を心に留めて精力的な活動を続けていたのだ。

そんな佐山さんの生きた証しを、今後も古びさせずに維持していきたいとスタッフの方は語る。実際、佐山さんの没後も演奏を収めた動画や、過去のFacebookの投稿、ゲスト出演した動画などをピックアップして投稿し、サイトを動かしている。Facebookのファンページはより頻繁に更新中だ。

たとえば、亡くなった当日にはファンページに佐山さんのピアノソロライブの映像がアップされている。収録日は2018年8月21日。ミュージカルのステージに上がるのを断念した同月のものだが、奏でる音楽にも表情にも楽しさが溢れていた。

佐山さんの生演奏を鑑賞することはもう叶わないが、いまも多くの音源に触れられるし、人となりも知れる。ファンや関係者の思いもサイトやFacebookに加えられていく。

死後もなお、現役の場がこうして残される。少し前の時代ならなしえないことだが、現代の環境でも誰しも実現できるものではないだろう。そこを感じさせない軽やかさが、佐山さんのサイトにはある。

古田 雄介:フリーランスライター

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