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会計は「BS」と「PL」がザックリわかるだけで十分だ 経営判断の際に、決算書を完璧に読む必要はない

東洋経済オンライン / 2024年2月21日 12時10分

会計の基本は3つの決算書。ある程度理解ができれば身の丈にあった経営判断ができるようになります(写真:metamorworks/PIXTA)

会計を学びたいけれど、「難しそう」「数字が苦手」という理由でなかなか手が出せないという人もいるでしょう。ですが、人気コンサルタントの和仁達也さんは、「会計はまずはザックリわかればいい。PLやBSなどの決算書は、実はそれほど難しくない」と言います。同氏の近著『コンサルタントの父が大学生の娘に教えるシンプルな会計』より、会計の基本である3つの決算書の概要をお伝えします。

会計は会計ソフトに任せておけば大丈夫?

おそらく、会計について多くの人が考えるのは「会計ソフトを使えばいい」「外部の会計のプロに委託すればいい」「これからはAIがやってくれる」といったことではないでしょうか。

それに対する僕なりのアンサーは、「最終的な経営判断は経営者しかできない」です。どんな便利なツールを使っても、ツール任せにはできません。

会計ソフトにしろ、外部のプロにしろ、帳簿をつくったり会計の書類を作成する作業はやってもらえます。AIなら瞬時に作成しそうですね。

経営者は、たとえば経理部長がつくってくれた会計の書類を見て、「社員を増やすか」「設備投資をするか」「商品の値上げができるか」などと判断するのが仕事です。その判断材料として、データを読み解く知識がある程度は必要になります。

今話題のChatGPTは優秀なので、「我が社は海外に事業展開するべきか?」と投げかけたら、それっぽい回答をしてくれるかもしれません。

選択肢を示してくれたり、その選択肢を実行するための根拠を裏付けるデータを探すぐらいのことはしてくれるでしょう。

けれども、それを鵜呑みにした社長が「AIがいいと言っているから海外事業をやろう!」なんて社員に言ったら、みな「うちの会社は大丈夫か?」と青ざめるでしょう。

「今はこういう理由で、海外に出ていくべきだ」と自分自身が納得し、まわりも納得するような根拠を示すには、やはり数字が必要で、そのために会計の知識が必要になります。最終的にリスクを取って判断するのは経営者自身です。

そこで、ここから、大学生の娘との会話形式を中心に、会計の基本である3つの決算書の概要を分かりやすくお伝えします。

PLとBSの2つを覚えれば会計はほぼカバーできる

父:会計についてのファーストレッスンは、まず決算書から。決算書って何かわかる?

娘:なんとなく聞いたことはある。

父:そうだよね。決算書というのは、簡単に言うと会社が1年間活動した結果、いくら売上を上げていくら経費を使って、いくら残ったかという報告書。正式には財務諸表って言うんだけど、聞いたことはあるかな?

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