1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

「休日はすべて有給」驚きの社員のモチベアップ法 話題の2代目社長の「人を大切にする経営」哲学

東洋経済オンライン / 2024年2月23日 6時50分

中央シャッター/横引シャッター社長の市川慎次郎氏(撮影:ミヤジシンゴ)

人材活用の方法にスポットが当たっている中央シャッター/横引シャッター。2代目社長は、創業者である父の「人を大切にする経営」哲学を守りつつ、最大9億円もあった借金を返済し、経営を軌道に乗せています。その手腕をつづった『新入社員は78歳 小さな会社が見つけた誰もが幸せを感じられる働き方』より、中小企業だからこそできる人材活用の仕組みについてご紹介します。

中小企業は知恵と工夫で人を惹きつける

これまで私たちの会社は数々のメディアに出させてもらいました。これだけ注目してもらえたのは、私たちの会社の人材活用の仕方が珍しいからでしょうか(私は特別なやり方だとは思っていませんが)。

【写真を見る】勤務時間の融通がきく工場で働く社員の皆さん

社員が10人になってから考えた、「社員が自慢できる社長になりたいし、その延長で社員が自慢できる会社にしたい」を実現するために必要なのは知恵と工夫です。

お金と人材に余裕がある大手ならできることはたくさんありますが、中小企業はそういうわけにいきませんから、自分たちの知恵と工夫でつくり上げていくしかありません。

ただ、人の幸せというのはそれぞれで、ホテルの最上階でフランス料理を食べるのが幸せという人もいれば、「そんなのは苦痛だ、俺は居酒屋で焼酎を飲んでいるほうがいいんだ」という人もいます。

休みたいときに休める自由な会社がいいという人もいれば、プライベートの時間なんかいらないから働けるだけ働きたいという人もいます。

社員の幸せ感もそれぞれだから、あの手この手を考えます。何かをしたら、そのときに社員の顔をよく見ておくのです。喜んでいるのか、そうでないのか。大半の人が喜んでいるなら続けるし、そうでなければすぐにやめてしまいます。

そこに手間をかけるのが当たり前という前提で私は考えています。手間をかけたぶんだけお金がかからない、手間をかけないならお金をかけるしかない。どっちかです。お金がかけられないなら手間をかければいいだけです。

お金をかけないで社員のモチベーションを上げるにはコツがあります。ゼロは無理ですが、できるだけお金をかけないことは可能です。

社長さんたちはみんなホームランでモチベーションを上げようとするのですが、うちはポテンヒットの積み重ねで得点をあげるようにしています。

例えば、よく驚かれるのが、休みの日はすべて有給にするということ。子どもの参観日や運動会、親戚や友人の結婚式、親の介護をすることだってあるでしょう。そういう場合は有給休暇を取ると思いますが、設定した日数を超えて休んでも有給として扱います。

「お互い様経営」で行こう

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください