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「休日はすべて有給」驚きの社員のモチベアップ法 話題の2代目社長の「人を大切にする経営」哲学

東洋経済オンライン / 2024年2月23日 6時50分

会社のルールや決まりをできるだけつくらないようにしているのは、私自身、ルールや決まりごとが苦手だからです。

中小企業で働いている人にもそういう人が多いのではないでしょうか。ルールや決まりごとが曖昧だとすき間ができる。すき間があるから息抜きができる。そうでないと息が詰まってしまいます。

ただし、大事なところを外さなければ、です。

大事なことは、2つあります。

ひとつは、「納期に遅れないこと」。もうひとつは「品質が保たれていること」です。

お客さんから催促されたり、クレームがくるようなことは論外。だけど、それ以外はいちいち細かいことは言いません。

中小企業にルールや決まりごとは合わない

工場では一応10時と15時に休憩の時間をとっていますが、そこで休まなくてもいいし、逆にそれ以外の時間に休んでも構わないと言っています。

気乗りしないときもあれば、逆に集中してやれているからキリのいいところまでやっておきたいときもあるでしょう。そうやって自分の働き方を自分でコントロールできるほうがいい仕事ができるのです。

ただし、休憩時間にお菓子とお茶で談笑するのも大事なことだから、仕事と理由をつけてコミュニケーションを取らないのはダメだよと言っています。雑談することで「世間」を感じることも大切なことだからです。

人とかかわらず、ニュースや新聞も見聞きしないでいれば「世間」が遠くなり、自分が生きている狭い世界が「世界の常識」と勘違いしてしまいます。これが極まると企業の不祥事になるのです。だから、若い社員にもテレビぐらいつけておいて、「ながら」でもいいからニュースを聞きなよ、と言ってあります。

「この2つが守られていたら、とやかく言わないけれど、できないなら決まりをつくってルールで縛るよ。社長はルールで縛りたくないと思っているから、みんなでうまくやってね」とことあるごとに伝えています。

社員たちがすすんでモラルを守ろうとする

すると、みんな自由なほうがいいので、自らすすんでモラルを守ろうとします。自由にはもれなく責任がついてくるのです。自由は得たい、責任は果たさない。これはダメです。

自分の裁量である程度自由にやっていいのだとなると、「やらされている」という気持ちがなくなっていきます。

暗黒時代には社員は夜中まで働かされていましたから、それをどうしたら変えられるかと考えて、お金がかからない方法として「自由」をキーワードにしたというわけです。

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