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「休日はすべて有給」驚きの社員のモチベアップ法 話題の2代目社長の「人を大切にする経営」哲学

東洋経済オンライン / 2024年2月23日 6時50分

設定した日数を超えて休めてラッキーと思うような社員はいませんし、「この間、休ませてもらったから」といってお互いに穴埋めをしてくれます。

そもそも、なぜか日本では有給休暇をとるとき、みんな申し訳なさそうな顔で言ってきますよね。でも、私は何を出されてもすべてウェルカムで答えます。そうやって受け取っていると、休暇届を出すほうも心理的な負担がありません。

先日もある社員が「奥さんがどうしてもパンダが見たい、和歌山県のアドベンチャーワールドに行きたいといっているから休みたい」と恐る恐る言いにきたのですが、私は「いいじゃない、いいじゃない。そんなの堂々と行ってきなよ、楽しんできなよ」と言って送り出しました。

そして、銀婚式の記念旅行ということだったので、お祝いとして20万円を渡しました。ただし、条件があります。「旅行中は仕事の電話はいっさい出ないこと。お祝い金でお土産を買わずに自分たちのためだけに使うこと。この条件が守れるなら行っていいよ!」と。

若い社員が合コンに行くときもそうです。

聞けば18時から始まるというので、17時ぴったりに退社させてほしいと言ってきました。17時に上がるのであれば、16時ぐらいからソワソワして仕事にならないでしょう。「だったらもっとゆっくり時間に余裕をもって行ったほうがいいぞ」と言って16時に退社させました。

1時間の非効率な仕事をするより、16時までの時間を集中してやってもらったほうがよほど効率的です。それにこっちにとっては「恩を売る」チャンスです(笑)。

これがポテンヒットになって、その後、多少の無理なら聞いてくれるようになるわけです。減らした1時間以上の仕事をしてくれるのです。

「自分の都合をきいてくれてありがたい。その社長の気持ちに応えなければ」と思ってがんばってくれます。こういうのが積み重なって愛社精神が生まれるのです。

混んでいる電車で通っている社員には、「満員電車で疲れてしまってはいい仕事ができないだろう。朝の出社の時間を1時間遅らせたら?」と言って実際にそうしてもらっています。

中抜けOK、半休でも給料は減らさない

うちはスーパーフレックス制度になっていて、出社時間と退社時間はみんな違います。家庭のことなど、それぞれの事情に合わせて働いてもらっています。これもうちらしさです。

中抜けもOKで、半休でも、給料を減らすこともしません。誰かが休む、中抜けするときは、そのぶんの仕事をほかの誰かがやらなければいけませんから、周囲の人にお願いすることになります。だから、「みんなも自分がいつかお願いするときが来るんだから、自分がお願いされたときは快く受けてあげなよ」と伝えています。「お互い様」と思えないと、快くお願いを聞き入れられません。このことは私がいつもみんなに言い続けています。

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