1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

小田急の「新拠点」海老名駅の知られざる裏側 本社が一部移転してきたビルには「乗務所」も

東洋経済オンライン / 2024年2月29日 7時0分

小田原方から見た小田急の海老名駅。奥の新築ビルに小田急の海老名本社と乗務所がある(記者撮影)

神奈川県海老名市にある小田急電鉄の海老名駅は新宿から42.5km、小田原線新宿―小田原間(82.5km)のほぼ中間に位置する。かつて駅周辺は田畑や空き地が広がるばかりだったが、いまは大型商業施設とタワーマンションが建ち並ぶ。「住みたい街」のランキングでもつねに上位に顔を出す街の中心となる駅だ。

【写真をすべて見る】小田急線を支える舞台裏を独占取材。海老名駅の移転したばかりの「信号所」も初公開。海老名乗務所の宿泊室は昔のイメージとまったく異なる最新設備。

ホームに流れる「いきものがかり」

海老名という地名を聞いて思い浮かべるのは、東名高速道路のサービスエリア(SA)という人は多いかもしれない。利用者数は日本一。名物のメロンパンが人気の観光スポットの一面もある。海老名SAから北へ2~3km、鉄道の駅の地位も向上している。

小田急の海老名駅は2面4線のホーム。特急「ロマンスカー」の一部も停車する。列車接近時には地元ゆかりの音楽グループ「いきものがかり」の楽曲を用いたメロディが流れる。橋上に中央改札と西口改札があり、どちらからもペデストリアンデッキで駅の東西と行き来できる。改札内と改札外の2カ所で「箱根そば」が営業している。

2022年度の1日平均乗降人員は12万3222人。小田原線・江ノ島線・多摩線を合わせた計70駅のなかで6位に位置する。

海老名には相模鉄道の相鉄本線と、少し離れてJR相模線が乗り入れる。相鉄本線は横浜―海老名間24.6kmを結ぶ。海老名駅は頭端式ホーム1面2線。JR直通線と東急直通線の開業により、新宿や西高島平など、さまざまな行き先の電車を見るようになった。2023年春には小田急の改札と反対側の横浜方に北口が誕生した。駅改良工事も続いている。

乗換駅として設置

小田急・相鉄両線の開業当初、海老名駅は存在しなかった。1926年、相鉄本線の前身にあたる神中鉄道が二俣川―厚木間の営業を開始。翌1927年には小田原急行鉄道が小田原線の新宿―小田原間を一気に開通させた。神中鉄道には相模国分、小田急には海老名国分という名称の駅があった。

海老名駅は神中鉄道が現在の小田急線本厚木駅に乗り入れるにあたり、1941年に設置された。場所は現在よりやや東側の押堀西交差点付近で、当初は小田急の電車は通過していたという。両社が戦時統制で「大東急」傘下となったのち、1943年4月、小田急の電車が海老名に停車するようになって海老名国分は廃止。海老名国分は小田急としては数少ない廃止駅だ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください