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「あたり前田の〜」「キムタク」耳に残る言葉の秘密 日本人の記憶に長くとどまる「3拍・4拍」の法則

東洋経済オンライン / 2024年3月9日 10時0分

毎回、生コマーシャルの体で、主演の藤田まこと(浪人:あんかけの時次郎役)が商品を手に出てきて、「俺がこんなに強いのも、あたりまえだのクラッカー」と見栄を切る――。

日曜日の夕食どきにあたるベストタイムもあいまって、このフレーズはたちまち全国に広まっていきました。

大人も子どもも、「当たり前だよ」と言いたいときには、こぞって「あたりまえだのクラッカーさ」と返したといわれ、その言葉が相当な数の日本人の頭にすり込まれていったことは想像にかたくありません。

ひょっとしたら今なお年配者の中には、このフレーズを口にしている方もいるかもしれません(つい出てしまった場合や、ふざけて言ってみせた場合も含めてですが)。

洒落や語呂合わせ…「旧い言葉」は面白い

じつは先日のこと。

とある広場のベンチに腰掛けていたら、すぐそばで高校生数人がスナックの袋から中身を取り出しながら楽しそうにおしゃべりをしていました。

そのときふと、何気なく袋の表面に目がいったのでしたが、そこにはなんと『あたり前田のクラッカー』という商品名がくっきりと!

彼、彼女らはおそらく名前の由来を知るべくもないでしょうが、いまだそのフレーズが商品とともに脈々と生きていることに、驚きを超えて感動すら覚えてしまいました。

世代間のコミュニケーション・ギャップが問題にされるとき、若い人たちからは、旧い人々による何だか変な口癖や、よくわからない言い回しがある、と言ってきます。

適当にスルーはしているけれど、あれはどう反応すればいいのか、などと。

しかしながら、日本人が日常生活の中で長く育んできた言い回しには、ずっと残ってきただけの魅力があるのは確かです。

リズムに魅力がある日本語

リズミカルな韻が踏まれていたり、洒落がきいていたり、語呂合わせが面白くはまっていたり、時には風流な趣きすら、そこにはあります。

日本人の心に届くというか、日本人の琴線に触れて共鳴するような何か……とまで言ったら大袈裟でしょうか。

たとえば、次のような言い回し。

●「屁の河童(へのかっぱ)」
●「お茶の子さいさい」
●「うんともすんとも」
●「とんちんかん」
●「すってんてん」
●「すっとんきょう」
●「あんぽんたん」
●「平気の平左」
●「やけのやん八(ぱち)」
●「ちゃんちゃらおかしい」
●「口八丁手八丁」
●「後は野となれ山となれ」
●「雨が降ろうが槍(やり)が降ろうが」
(※詳しい意味は、記事の最後に)

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