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「あたり前田の〜」「キムタク」耳に残る言葉の秘密 日本人の記憶に長くとどまる「3拍・4拍」の法則

東洋経済オンライン / 2024年3月9日 10時0分

また、俗に「おじさん言葉」とも言われるのですが、同じ言葉を重ねて用いるケースも、耳に残りやすいものです。

たとえば、次のような言い方で。

●「ほぼほぼ」……おおかた、おおよそ、を強調して
●「かつかつ」……ギリギリの状態で、家計やスケジュールなどがどうにか成り立つさま
●「どっこいどっこい」……勢いや力の差がなく、ほとんど互角なさま
●「ペイペイ」……平社員の「平」の意は、並み、普通。その「平」をペイと読んで2つ重ね、新人や万年平社員を軽んじる呼び方
●「とんとん」……収入と支出など、2つのものを比べて、ほぼ同じであること。額や損得には大差ないこと
●「イケイケドンドン」……どんどん行こうぜ!という鼓舞を込めて


●「くわばらくわばら」……怖い事や嫌な事を避けるために言う。もとは落雷をよけるまじない言葉。農家の井戸に落ちた雷神が、「桑が嫌いなので『桑原桑原』と唱えたら二度と落ちないよ」と約束してくれた……ほか、由来は諸説あり

日本人の耳に残る重要な要素として、「3拍・4拍の法則」のようなものがあるのをご存じですか。

日本の言葉は「3拍・4拍」が心地いい

日本語においては、音が3つ、あるいは音が4つの言葉が多いので、聞き心地として安定した感じがするのです。

だから、長めの言葉があったら、縮めてそれらに近づけようという動きが生まれます。

3拍の例を挙げると――、

▶「マクドナルド」→「マック(関東)」「マクド(関西)」
▶「スターバックス」→「スタバ」
▶「コスト・パフォーマンス」→「コスパ」 

……ほか多数。

4拍の例を挙げると――、

「パワハラ(パワー・ハラスメント)」や「イタメシ(イタリア料理)」「割り勘(割前勘定)」「イケメン(イケてるメンズ)」……。

その他「ポケモン」や「マツキヨ」、かの「キムタク」など、これまた例は数えきれないほどあります。

とりわけ、ことわざなどでの4拍短縮化は、日本語ではある種の「定型」といってもよいかもしれません。

以下、そのいくつかの例。

●「棚からボタモチ」→「棚ボタ」
●「駄目で元々」→「駄目元」
●「藪をつついて蛇を出す」→「やぶへび」
●「鴨がネギをしょってくる」→「鴨ネギ」
(※詳しい意味は、記事の最後に)

それと、もうひとつ。

俳句などがまさにそうなのですが、七五調でまとまった言い回しは日本人の心情に余韻を残すので、これもまた印象的に響きます。

七五調の言い回し例としては――、

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