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「管理職目指す女性が少ない」日本が直面する現実 DeNA南場会長とハイセンスジャパン李社長対談

東洋経済オンライン / 2024年3月14日 12時30分

(母親が子どもと離れて働くことについて)中国では家族の理解があれば、ほかの人は何も言いませんよ。家族のサポートがあるかどうかは大きいと思いますが。

やりたいことが全てできるわけではない

南場:私は家族の看病で仕事を離れたことがあるんですけど、自分でそうしたいと思いました。私はそんなに我慢をしたことがなくて、仕事を休んだときも、家族の課題に向き合いたいと純粋に思ったんですけど、仮にそうしたくなくても、人としてやらなきゃいけないときもあるかもしれませんね。

さっき自分で選択ができることが重要だと言ったけれども、必ずしも自分のやりたいことが全部できるわけじゃない。生きているとどうしても対処しないといけない差し迫った課題があって、自分のしたいことに没入できないときもある。そういうときは受け入れてやっていくしかないと思います。

――看病で仕事を離れたときはすぱっと決断できましたか。

南場 :だいぶすぱっとやりましたね。気持ちも切り替わりました。

――社業を任せられる人がいたのも大きかったのでは。

南場:いなかったら歯を食いしばってやったかもしれないですし、その状況その状況で我慢しなきゃいけないこともありますよ。

例えばあのとき私は家族に向き合いたかったけど、仕事をどうしても抜けられなかったら、そっちに残ったかもしれないです。でもやりたくないことをやらなきゃいけないって日常茶飯事じゃないですか。

仕事をしたくても洗濯もしなきゃいけないときもあるじゃないですか。これは非常に小さなことだけど、その延長でものすごく大きなことってあるじゃないですか。

本当は犬が死にそうだからずっとそばにいたいのにやっぱり会社行きましたし、それはやっぱり、我慢しなきゃいけないことってありますよ。人間だれだって。

人生で選択肢がないときもある

――ぎりぎりの判断の中で、後悔した経験はありますか。

南場:判断できる状態だったらいいですけど、選択肢がないときもありますよね。ばかばかしい例ですが、家が火事になって、隣の家に燃え移りそうなのに、私デートですって言えないわけで。

選択肢がないときはあるんですよ。本当はこういう生活したいけど、お金が足りないとか、みんなそういうの抱えて生きていると思いますよ。違うかしら。

――南場会長の配偶者が亡くなられたすぐ後に、ウェルク(WELQ)の問題で会見に出られたときのような。

南場:まさにそういうときです。もうどうしようもないことってあります、人間は。

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