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AI社会では「文系・理系」の融合こそ喫緊の課題 専門課程後に「教養教育」を大学で学ぶべき理由

東洋経済オンライン / 2024年3月15日 10時40分

堀内:日本の組織にいて変に勉強すると、妙に理屈っぽい奴だと思われてしまうリスクがあります(笑)。さきほど、別荘プロジェクトの話をされていましたが、私も自分が面白いと思うことをやっているだけで、何か明確な理屈があって行動しているわけではないんです。さきほど、アリストテレスのところで言いましたが、自分の知的好奇心に導かれて生きているようなところがあって、それがどうして面白いのかを人に説明してみてもあまり意味はなくて、それ自体を楽しんでいるんです。まさに人間には自分でさえわからないような多面的・多層的なところがあって、それでも自分の中では何か全体がつながっている気がしています。

最後に、あらためて、松尾さんにとって教養とは何かを、お聞かせいただけますか。

松尾:先に少し触れましたが、「教養」とは、ものごとの見方を高めてくれ、正しい結論を導くための意思決定に必要なものだと思っています。

意思決定というのは、数が多い事象については経験して学ぶ、つまり「トライ&エラー」でもよいのですが、政治や経営における意思決定のように、失敗が許されない、自身の経験から学ぶことができないケースの場合、歴史や自分以外の経験から学ぶ必要が出てきます。そのために、とりわけリーダーになる人にとっては、教養を学ぶ、教養を高めることが必要になるのではないでしょうか。

堀内:本日は数多くの貴重なお話をありがとうございました。

(構成・文:中島はるな)

松尾 豊:東京大学教授

堀内 勉:多摩大学大学院経営情報学研究科教授

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