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「岸田総理はゴム人間」陰謀論を馬鹿にできぬ理由 陰謀論情報を発信してても「疲れた状態で見たら…」

東洋経済オンライン / 2024年3月15日 14時5分

大きな話題となった『あなたを陰謀論者にする言葉』の執筆者である雨宮純さん。陰謀論の事実や危険性についてお聞きした(筆者撮影)

これまでにないジャンルに根を張って、長年自営で生活している人や組織を経営している人がいる。「会社員ではない」彼ら彼女らはどのように生計を立てているのか。自分で敷いたレールの上にあるマネタイズ方法が知りたい。特殊分野で自営を続けるライター・村田らむが神髄を紡ぐ連載の第116回(前編はこちら)。

執筆活動のきっかけ

独自にオカルト史、疑似科学、スピリチュアル、悪徳商法を研究し発表している雨宮純さん。

【図解】マップで見る「陰謀論」の位置づけ

大きな話題となった『あなたを陰謀論者にする言葉』(フォレスト出版)などで知られているが、執筆活動のきっかけは意外なことだった。2019年頃、暇つぶしに出席した街コンで、

「夢を叶えるためには起業しなくちゃダメだ!!」

とやたら煽ってくる人と出会ったことだ。別の機会で、知り合いが主催したプレゼン練習会に出席しても同じような話をしてくる人がおり、彼らがマルチビジネスの会員であることに、後で気づいた。

その組織について集めた情報を、note(ウェブサイト)にメモ代わりに投稿した。世の人に事実や危険性を知ってほしいという思いもあった。

「記事は想定よりも多くの人に読まれました。それを読んだ編集者に声をかけられ、ウェブメディアでの執筆を依頼されました。内容はマルチ商法についてです。これがライターとしては初めての仕事です。

マルチ商法の思想にはオカルトや宗教も関係しているので、その後はnoteでそれらの繋がりについても書くようになりました」

雨宮さんはこうして、自己啓発、ニューエイジ、スピリチュアル、疑似科学など、やや批判的にオカルト思想を解説する記事を書くようになった。

反ワクチン団体が世の中を騒がせていることもあり、ネット上の反響は大きかった。

出版社から声がかかり、『あなたを陰謀論者にする言葉』(フォレスト出版)を執筆することになった。

「子供の頃はずっとオカルト好きでしたが、まさか大人になって役に立つとは思わず驚きました。本が出た後は、様々な媒体から原稿依頼が来ましたし、トークイベントなどの出演依頼も来ました。

この活動で結構な収入が入るときもあるのですが、これからもエンジニアとフリーライターの二足の草鞋を履いてやっていこうと思っています」

陰謀論界隈の現在

雨宮さんから見て、陰謀論界隈の現在はどのような状態になっているのだろうか? 注意が必要な状況なのだろうか?

「いまだにSNSなどで間違った情報を発信している人はたくさんいます。だからもちろん注意は必要なのですが……。

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