専門家に聞く、自宅でできる「姿勢改善の方法」 姿勢が悪い人が抱える「恐ろしいリスク」とは
東洋経済オンライン / 2024年3月16日 13時0分
手を離せば、スイカもろとも台が前に倒れてしまいますよね。これと同じ理屈です。
筋肉の衰えによって円背になり、重い頭が前方に傾けば傾くほど、人間は転倒しやすくなるというわけです。
もともと姿勢が悪い人は、筋肉が衰えれば、衰えるほど、腰は丸まり、さらに頭は前方に傾いていくので、より転びやすくなります。
つまり、円背にならないよう、それをなるべく悪化させないようにすることが、転倒予防には大切です。
たかが転ぶことと思うかもしれませんが、それが「たかが」ですむのは若かったときの話です。
高齢者にとっては、この事故は「肉体的な老化」の最終到着地である「寝たきり」への出発点となりかねない危険性をはらんでいます。高齢者が転倒すると、骨が弱くなっていることもあり、骨折を起こす危険性があります。
高齢の場合、ケガからの回復に時間がかかるため、長い安静を強いられがちです。その結果、さらに体が衰えていき、寝たきりになってしまう……。
また、一度、転倒したことで、自分自身や周りが外出など動き回ることを制してしまい、活動量が減り、筋力が落ち、寝たきりに……。こういった話は非常によく耳にします。
交通事故よりも要注意!
さらに、転倒することで、より強烈に自分の体の老いを実感してしまったり、転ぶのが怖くて歩けなくなる「転倒恐怖症」になったりして「精神的な老化」を引き起こす可能性もあります。
消費者庁によると、2015(平成27)年4月から2020(令和2)年3月末までの5年間で、医療機関ネットワーク事業を通じて、65歳以上の高齢者が自宅で転倒したという事故情報が275件寄せられたそうです。うち、約69%を後期高齢者が占めていました。
また、8割以上の方が、通院や入院が必要となるケガを負っていました。もちろん、これは氷山の一角にすぎず、自宅外での事故、通報されない事故を含めれば、おそらく件数はこの数十倍にも上るでしょう。
さらに、こんなデータもあります。厚生労働省の「令和元年人口動態統計」では、高齢者の転倒・転落・墜落による死亡者数は8774人と発表されています。これは、交通事故の3倍以上の死亡者数です。
つまり、姿勢が悪いままでいることで、将来に非常に大きなリスクを抱えることになります。円背にならないためには、重力に負けないように、筋肉を鍛える必要があります。
重力に負けないように働く筋肉のことを「抗重力筋」と呼びます。首から足まで抗重力筋が張り巡らされていて、これらの筋肉がお互いに連動しあって、重力下でバランスを保っていることを知ってもらえれば十分です。
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