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「WR-V」対「ヤリスクロス」最新&売れ筋SUV比較 手頃なサイズ感と価格が魅力の2台にある違い

東洋経済オンライン / 2024年3月21日 12時30分

加えて、ヤリスクロスは、荷室に備える「6:4分割アジャスタブルデッキボード」もかなり便利だ。載せる荷物に応じて、荷室床面の高さを2段階で調節することができる。荷室高は、デッキボード下段時で850mm、上段時で732mm。また、6:4で左右を分割できるため、背の高さの違う荷物を運ぶときに役立つ。荷室の広さ自体はWR-Vのほうが上だが、後席や荷室のアレンジがより豊富なのは、ヤリスクロスのほうだといえる。

ほかにもヤリスクロスには、XやGを除くグレードに「ハンズフリーパワーバックドア」もオプション設定する。スマートキーを携帯していれば、リアバンパー下へ足を出し入れするだけで、リアゲートが自動開閉する機能で、両手が荷物でふさがっているときなどに便利だ。挟み込み防止機能を備えることで安全性も高く、停止位置の記憶、自動クローズ中の予約ロックなども設定し、高い利便性を誇る。

気になる2車種の価格は?

このようにヤリスクロスは、WR-Vと比べ、とくに先進の安全装備や利便性の高い機能などが、より充実しているといえる。ただし、そうした優位点は、主にハイブリッド車を選んだ際に恩恵を受ける場合も多い。ヤリスクロスのガソリン車では、オプション設定だったり、そもそも設定がない機能なども多いからだ。

そう考えると、ヤリスクロスでは、やはりハイブリッド車のほうが魅力的だが、価格帯(税込み)は、前述のとおり、229万5000円~315万6000円。WR-Vの価格帯(税込み)209万8800円~248万9300円よりも上になる。一方、ヤリスクロスのガソリン車で、WR-Vと同じ2WD(FF)車ならば、価格帯(税込み)は190万7000円~257万1000円だから、プライス面では十分に競合となる。

ホンダによれば、WR-Vの主なターゲットは、20~30代のミレニアル世代だという。そうしたユーザーには、子育てや生活などに必要なお金が、収入に対し高い比率を占める層だといえる。おのずと、クルマにかけられる金額も限られる。WR-Vは、そうした背景もあり、グレードやパワートレインを絞り、価格帯を決めたといえる。

ハイブリッド車が人気のヤリスクロス

他方、ヤリスクロスは、トヨタの某販売店によれば、「ハイブリッド車を選ぶユーザーが圧倒的に多い」という。価格帯がより高いハイブリッド車のほうが人気だということは、おそらく、クルマにかけられる費用などに、ある程度余裕がある層がメインなのだろう。例えば、子育てを終えた中・高年層などが考えられる。また、最近は、買い替えなどで愛車を売却する際のリセールバリューも、ハイブリッド車のほうが高い傾向だ。比較的若い世代でも、そうした先々を考慮し、ハイブリッド車を購入しているのかもしれない。

いずれにしろ、ガソリン車2WD(FF)のみの3グレードという、かなり思い切った設定で、価格を抑えているのが注目のWR-V。ホンダのそうした戦略に対し、熾烈な激戦を繰り広げるコンパクトSUV市場が、どのような反応を示すのかが今後注目だ。

平塚 直樹:ライター&エディター

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