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株価、金、ビットコインが驚くほど高騰する事情 世界の金融資産が史上最高値の更新を続けるなぜ

東洋経済オンライン / 2024年3月25日 7時50分

ちなみに、世界の株式市場全体の主要な市場の時価総額は、合計で111兆1890億ドル(2024年1月末現在、岡三証券調べ)となっている。世界の債券市場の市場規模は約100兆ドルと言われており、その市場規模は拮抗している状態と言っていい。

金価格が高騰する背景にある事情

<金価格>
 金価格も大きな上昇を見せている。海外マーケットでは、この3月21日に1トロイオンス=2225ドル(ニューヨーク先物)まで上昇。ドル建ての金価格の史上最高値を更新している。一方の円建て価格でも3月21日に1グラム=1万1752円(田中貴金属工業、金小売価格)まで上昇。過去、リーマンショックやコロナ禍、ロシアによるウクライナ侵攻といった地政学リスクなどを契機に大幅に上昇してきた金価格だが、現在はまだ上昇の余地を残していると指摘する専門家の分析もある。材料次第では、2500ドルまで上昇する可能性を指摘する専門家もいる。

円ベースの国内価格でも、円安トレンドの影響もあって、こちらも史上最高値を更新し続けている。日銀のマイナス金利解除によって、今後日本は穏やかに金利が上がっていく社会になるため、どうしても円高を連想しがちだが、現実は日銀は金利を急激に上げられないことを見越して、円安傾向が強まっており、その影響で国内の円建て金価格もまだ上昇する可能性が指摘されている。

最近の金価格高騰の背景には、中国の投資家が投資リスクを回避する目的で金を大量に購入しているという分析もある。さらに、新興国の中央銀行が揃って、ドルから金へと保有資産の構成を変更しているという指摘もある。

「ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)」の調査でも、購入から売却を引いた金の「純購入量」は、昨年800トン(2023年1-9月)と過去最高を示している。いずれにしても、金の価格上昇の背景にはドル離れがあり、金という限られた資産に世界のマネーが集まっていることを象徴している。

最高値を記録したビットコイン

<ビットコイン>
 暗号資産を代表する「ビットコイン」の価格もこのところ史上最高値を記録している。この3月11日に、7万2739ドルを超えて史上最高値を更新。ビットコインを組み込んだ「上場投資信託(ETF)」の組成が、アメリカ証券取引委員会(SEC)に正式に認可されたことで、大量の資金が流入。時価総額は1兆3500億ドル(コインゲッター調べ、約203兆円)を超えている。

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