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部下を抱え込んで離さない上司の遅すぎる後悔 春の人事異動「優秀な社員」に待ち受ける不運

東洋経済オンライン / 2024年3月27日 12時0分

大きな声では言えないが、部長の希望通り、他部署の超優秀な課長を入れる代わりに、問題社員も引き取ってもらう「抱き合わせ作戦」で交渉し、なんとか了承してもらったこともあった。

それほど部長も、自分の部の業績を上げようと必死である。その気持ちはよくわかるし、わかるからこそ人事としてもなるべく希望に沿いたい。だが一方で、こうも思ってしまうのだ。「部のトップが果たして、このような狭い了見でいいのか」と。

部長ともなれば、社内では「経営の一翼を担う重要ポスト」と認識される。いわば経営側の人間である。

経営の視点で見た場合、人事異動によって得られる社員それぞれの成長やスキルアップは、結果的に会社の成長につながる。社員自身も、「この会社で成長できる・やりがいが得られる」と実感できれば、長く働き続けてくれるだろう。多くの優秀な社員に見限られて転職されてしまったら、それこそ会社にとって損失だ。

部下を預かる管理職の方には、自分の部さえ良ければという「私心」と、今さえよければという「短期目線」にとらわれすぎず、「部下の将来にとって、会社全体にとってどうか」という長期的かつ広い目線で判断いただけると、人事としてもこのうえなくありがたい。

実際、そうした広い視野を持った管理職のほうが、部下ものびのびと働き、部の業績を上げているようにお見受けする。

萬屋 たくみ:会社員(人事部長)

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