列車で巡れる「おんせん県」大分ご当地鉄道事情 別府・由布院抱える沿線は観光列車のメッカ
東洋経済オンライン / 2024年3月27日 6時30分
大分は、「おんせん県」などと言われる。別府温泉に由布院温泉と、全国的に名高い名湯があるのだから、「おんせん県」と胸を張られて文句を言える人もいまい。それに実際、源泉の数も湧出量も日本一だというから、まさにケチのつけようのない「おんせん県」なのだ。
【写真を見る】「日本一のおんせん県」をアピールする大分県では、有名温泉地も鉄道で巡ることができる。県内にはどんな鉄道路線が走っている?
そんなおんせん県には、どうやって行くのが便利だろうか。東京からならば、まあだいたいの人が飛行機を使うことになりそうだ。
福岡から大分へのルート
大分県の空の玄関口は、もちろん大分空港である。大分空港があるのは国東半島南東部。別府ならばまだそれなりに近いが、県都の大分市内までは約1時間かかる。
内陸部の由布院温泉となると、もちろんもっと遠くなる。大分県西部、福岡県との県境に近い“天領の町”日田ともなると、もはや大分空港よりも福岡空港のほうが近いくらいだ。
と、そんなわけで、さすがに東京からとなれば飛行機利用が現実的だが、その後の2次交通を考えれば、やっぱり鉄道を使うのがいちばんということになる。
大分県は、九州北東部の県。すぐ北には福岡県が広がる。だから、鉄道で大分県に入ろうとすると、福岡県は避けて通れない。なので、ここでは福岡県から大分県にどのように向かうか、という目線から大分の鉄道事情をひもといてみたい。
福岡から大分へのルートにはいくつかあるが、もっともシンプルなのは特急「ソニック」だろう。九州最大のターミナル・博多駅を発して小倉駅でスイッチバック、鹿児島本線から日豊本線へと移る。豊前海沿いを走って吉富―中津間で大分県へ。もうすぐお別れの一万円札、福澤諭吉の故郷でもある中津は県の玄関口だ。
その後、日豊本線をゆく「ソニック」は宇佐神宮で知られる宇佐市などを経て国東半島の付け根を横断。別府を経て県都のターミナル、大分駅へと向かう。博多―大分間、約2時間の旅である。
日豊本線は大分を縦断
なお、「ソニック」の旅はほとんどが大分駅で終わるが、日豊本線はまだまだ続く。大分駅で特急「にちりん」に乗り継いで、臼杵や津久見、佐伯を経て宗太郎峠で県境を越えて宮崎へ。1日にたった1往復の特急「にちりんシーガイア」は、大分県内を走破して博多―宮崎空港間を結ぶ、国内在来線最長距離の昼行特急列車である。
いずれにしても、海沿いを走って県内を横断する日豊本線は、まさしく大分の鉄道の核を成しているといっていい。日豊本線以外には、大分県には2つの非電化路線しか走っていない。
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