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列車で巡れる「おんせん県」大分ご当地鉄道事情 別府・由布院抱える沿線は観光列車のメッカ

東洋経済オンライン / 2024年3月27日 6時30分

ただ、少し歴史をさかのぼると、かつては県内各地を大分交通という私鉄のローカル線が走っていた。たとえば、大分市内と別府市内を結んでいた軌道線の別大線。1900年に開業した、大分における鉄道の祖のような路線だ。

別大線は開業時は豊州電気鉄道、その後いくつかの変遷を経て、1945年に他の県内事業者と統合して大分交通となっている。このとき統合した路線の中には、国東半島の海沿いを走る国東鉄道(国東線)、中津と耶馬渓を結ぶ耶馬渓鉄道(耶馬渓線)などがあった。結局、いずれも戦後ほどなくして廃止が進み、1975年の耶馬渓線廃止をもって大分交通の鉄軌道は姿を消している。

こうして、いまの大分県内には3路線が残るだけになった。地方の町は例に漏れずにクルマ社会で鉄道への依存度が低い。それに肝心要の福岡・博多までは「ソニック」が1時間に2本走っている。だから、それほど不便に感じることもないのかもしれない。

在来線特急が大活躍

それでも在来線特急王国たる九州のこと。日豊本線には「ソニック」「にちりん」「にちりんシーガイア」、久大本線には「ゆふいんの森」に加えて「ゆふ」が走り、豊肥本線にも「あそぼーい!」「九州横断特急」と、多種多様な列車が走っている。だから、3路線だけといってもなんとなく寂しさは感じない。

大分の乗り物といえば、大分空港と大分市内を結んでいたホーバークラフトがあった。高速バスとの競争に敗れて2009年に廃止されていたが、それがなんと2024年のうちには復活するらしい。

となれば、飛行機に乗って大分空港に降り立ち、ホーバークラフトで大分市内へ。そこからいくつもの列車を楽しんで、ついでに温泉にもつかれば……。なかなか魅力的な旅になりそうである。

鼠入 昌史:ライター

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